学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0387

理由で解く 臨床医学各論

Q0387 腎・泌尿器疾患

出典:鍼灸 第19回(2011) 問題75
問題
ネフローゼ症候群をきたす疾患はどれか。
選択肢
1 膀胱炎
2 間質性腎炎
3 ループス腎炎
4 腎盂腎炎
解答
正解3(ループス腎炎)
解説
✗ 1. 誤り
膀胱炎
膀胱炎は下部尿路(膀胱粘膜)の感染症であり、糸球体は障害されない。頻尿、排尿痛、尿混濁などの症状を呈するが、大量蛋白尿や低蛋白血症は生じないため、ネフローゼ症候群の原因とはならない。
✗ 2. 誤り
間質性腎炎
間質性腎炎は腎間質の炎症が主体の疾患であり、糸球体病変は主体ではない。薬剤性や自己免疫性などで起こり、尿細管機能障害(尿濃縮力低下など)が主体で、大量の蛋白尿を呈することは少なく、ネフローゼ症候群の原因とはなりにくい。
✓ 3. 正しい
ループス腎炎
ループス腎炎は全身性エリテマトーデス(SLE)の腎合併症であり、ネフローゼ症候群をきたす代表的疾患である。SLEは自己免疫疾患で、免疫複合体が腎糸球体に沈着して糸球体腎炎を起こす。WHO分類でクラスIV(びまん性増殖性ループス腎炎)やクラスV(膜性ループス腎炎)はネフローゼ症候群を呈しやすい。二次性ネフローゼ症候群の重要な原因である。
✗ 4. 誤り
腎盂腎炎
腎盂腎炎は上部尿路(腎盂・腎実質)の細菌感染症であり、糸球体は直接障害されない。発熱、腰痛、叩打痛、膿尿が主症状で、軽度の蛋白尿はみられるが大量蛋白尿は生じないため、ネフローゼ症候群の原因とはならない。
ポイント
  • ネフローゼ症候群をきたすのは糸球体病変を引き起こす疾患である。ループス腎炎(SLEの腎合併症)は糸球体に免疫複合体が沈着してネフローゼ症候群を起こす。
  • 一次性と二次性ネフローゼを整理する:一次性(微小変化型、膜性腎症など)、二次性(ループス腎炎、糖尿病性腎症、アミロイドーシスなど)。
  • 感染症と糸球体疾患の違いを理解する:膀胱炎・腎盂腎炎は感染症で糸球体は障害されない。糸球体腎炎は免疫複合体による糸球体障害。
  • 重要用語: ループス腎炎、ネフローゼ症候群、二次性ネフローゼ、糸球体病変 を正確に理解しておくこと。
比較表
ネフローゼ症候群の分類 代表的疾患
一次性 微小変化型、膜性腎症、巣状糸球体硬化症
二次性 ループス腎炎、糖尿病性腎症、アミロイドーシス
解説画像
鍼灸 第19回(2011) 問題75|ネフローゼ症候群をきたす疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第19回(2011) 問題75|ネフローゼ症候群をきたす疾患はどれか。
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