学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0375

理由で解く 臨床医学各論

Q0375 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題79
問題
気胸を疑う必要のある症状はどれか。
選択肢
1 刺激性の咳
2 嘔気
3 呼吸数減少
4 めまい
解答
正解1(刺激性の咳)
解説
✓ 1. 正しい
刺激性の咳
気胸では胸膜腔に空気が漏入し肺が虚脱することで、突然の胸痛・呼吸困難とともに刺激性の乾性咳嗽(咳)が出現する。 胸膜の刺激により反射的に咳が誘発される。自然気胸は若年やせ型の男性に好発し、患側の呼吸音減弱・打診上鼓音が特徴的所見である。 星状神経節ブロックの合併症としても気胸が起こりうるため、施術後の刺激性咳嗽に注意が必要である。
✗ 2. 誤り
嘔気
嘔気は消化器疾患や前庭障害、頭蓋内圧亢進などの症状であり、気胸の主要症状ではない。 気胸の主症状は胸痛・呼吸困難・咳嗽である。 嘔気を主訴とする場合は、まず消化管疾患や中枢性の原因(脳圧亢進・前庭障害)を優先的に鑑別すべきである。
✗ 3. 誤り
呼吸数減少
気胸では肺の虚脱による低酸素血症のため呼吸数は増加(頻呼吸)し、減少することはない。 呼吸困難を代償するために呼吸数が増加するのが正常な反応である。 緊張性気胸に進展すると、縦隔偏位による循環不全からさらに頻呼吸・頻脈・血圧低下が出現する。
✗ 4. 誤り
めまい
めまいは前庭系の障害や循環障害で生じる症状であり、気胸の特徴的症状ではない。 気胸が重篤化して緊張性気胸に至ると循環不全を生じうるが、めまいは気胸を疑う直接的な症状ではない。 めまいの鑑別では良性発作性頭位めまい症、メニエール病、脳幹・小脳病変などを優先して考える。
ポイント
  • 気胸を疑う症状は突然の胸痛・呼吸困難・刺激性の乾性咳嗽であり、自然気胸は若年やせ型男性に好発する。
  • 呼吸数は減少ではなく増加(頻呼吸)することに注意する。
  • 緊張性気胸では縦隔偏位・循環不全を来し、緊急脱気(胸腔ドレナージ)が必要となる。
  • 重要用語: 気胸, 刺激性咳嗽, 突然の胸痛, 肺虚脱, 自然気胸 を正確に理解しておくこと。
比較表
気胸の症状 特徴 備考
突然の胸痛 患側に限局 最も多い初発症状
呼吸困難 肺虚脱による 頻呼吸を伴う
刺激性咳嗽 乾性咳 胸膜刺激による反射
呼吸音減弱 患側 聴診所見
打診上鼓音 患側 打診所見
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題79|気胸を疑う必要のある症状はどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題79|気胸を疑う必要のある症状はどれか。
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