学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0337

理由で解く 臨床医学各論

Q0337 呼吸器疾患

出典:あマ指 第33回(2025) 問題52
問題
特発性間質性肺炎について正しいのはどれか。
選択肢
1 予後は比較的良好である。
2 労作時の呼吸困難が特徴である。
3 閉塞性換気障害をきたす。
4 抗菌薬の長期投与を行う。
解答
正解2(労作時の呼吸困難が特徴である。)
解説
✗ 1. 誤り
予後は比較的良好である。
特発性間質性肺炎(特に特発性肺線維症)の予後は不良であり、5年間で約半数が呼吸不全にて死亡する。 比較的良好とは言えず、現在も根本的な治療法は確立されていない。難病(指定難病)に指定されている。
✓ 2. 正しい
労作時の呼吸困難が特徴である。
特発性間質性肺炎では肺胞隔壁の線維化により酸素の取り込みが低下し、労作時に酸素需要が増大すると息切れが出現する。 経過とともに軽い労作でも息苦しくなり、最終的には安静時でも呼吸困難をきたして日常生活が困難になる。 乾性咳嗽とともに、労作時呼吸困難は本疾患のもっとも特徴的な症状である。
✗ 3. 誤り
閉塞性換気障害をきたす。
特発性間質性肺炎では拘束性換気障害をきたすのであり、閉塞性換気障害ではない。 肺胞隔壁の線維化により肺のコンプライアンスが低下して肺活量が減少するが、気道閉塞は伴わないため1秒率は保たれる。
✗ 4. 誤り
抗菌薬の長期投与を行う。
特発性間質性肺炎は感染症ではないため、抗菌薬の長期投与は治療として適切ではない。 治療にはステロイドや免疫抑制薬が用いられ、近年では抗線維化薬(ピルフェニドン・ニンテダニブなど)も使用されている。
ポイント
  • 特発性間質性肺炎では労作時呼吸困難と乾性咳嗽が特徴的症状である。肺胞隔壁の線維化による拡散障害が病態の本質であり、拘束性換気障害を呈する。
  • 感染症ではないため抗菌薬は無効であり、ステロイド・免疫抑制薬・抗線維化薬が治療に用いられる。
  • 5年間で約半数が呼吸不全にて死亡する予後不良な疾患であり、聴診でベルクロラ音、視診でばち指がみられる。
  • 重要用語: 特発性間質性肺炎, 労作時呼吸困難, 乾性咳嗽, 拘束性換気障害, 拡散障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 特発性間質性肺炎 細菌性肺炎
病態 肺胞隔壁の線維化 肺胞腔内の細菌感染
主症状 労作時呼吸困難・乾性咳嗽 発熱・湿性咳嗽・膿性痰
換気障害 拘束性 なし(重症時のみ)
治療 ステロイド・抗線維化薬 抗菌薬
予後 不良(5年生存率約50%) 適切な治療で治癒
解説画像
あマ指 第33回(2025) 問題52|特発性間質性肺炎について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第33回(2025) 問題52|特発性間質性肺炎について正しいのはどれか。
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