学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ C. 拘束性呼吸器疾患 / Q0329

理由で解く 臨床医学各論

Q0329 呼吸器疾患

出典:あマ指 第11回(2003) 問題87
問題
拘束性換気障害をきたす疾患はどれか。
選択肢
1 気管支喘息
2 慢性気管支炎
3 肺線維症
4 肺気腫
解答
正解3(肺線維症)
解説
✗ 1. 誤り
気管支喘息
気管支喘息は気道平滑筋の収縮と粘液分泌亢進により可逆性の気道狭窄をきたし、閉塞性換気障害の代表的疾患である。 呼気が困難となるため1秒率が低下するが、気管支拡張薬で改善する可逆性が特徴である。 IgEを介するI型アレルギーが関与するアトピー型が多い。
✗ 2. 誤り
慢性気管支炎
慢性気管支炎は気道の慢性炎症と分泌亢進により閉塞性換気障害をきたす疾患である。 気管支壁の肥厚と粘液の過剰分泌が気道を狭くし、呼気の流れが妨げられる。 肺気腫とともにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を構成する。
✓ 3. 正しい
肺線維症
肺線維症は肺胞隔壁(間質)の線維化により肺のコンプライアンス(柔らかさ)が低下し、肺が十分に膨張できなくなるため拘束性換気障害をきたす。 肺活量の低下が特徴的な所見であり、1秒率は正常もしくはむしろ上昇することが多い。 蜂巣肺と呼ばれる病理像を呈し、拡散障害によるガス交換の低下もきたす。
✗ 4. 誤り
肺気腫
肺気腫は終末細気管支より末梢の気腔が不可逆的に拡大した状態であり、閉塞性換気障害をきたす。 肺胞壁の破壊により気道が呼気時に虚脱しやすくなり、1秒率が低下する。 樽状胸・残気率増加が特徴的であり、慢性気管支炎とともにCOPDを構成する。
ポイント
  • 閉塞性換気障害は気道の狭窄・閉塞により呼気が困難となる病態で、1秒率の低下(70%未満)が指標である。代表疾患は肺気腫・慢性気管支炎・気管支喘息である。
  • 拘束性換気障害は肺の膨張が制限される病態で、%肺活量の低下(80%未満)が指標である。代表疾患は肺線維症・じん肺である。
  • 両者の指標がともに低下する場合は混合性換気障害と呼ばれ、進行した肺結核などでみられる。
  • 重要用語: 閉塞性換気障害, 拘束性換気障害, 1秒率, %肺活量 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 代表疾患 肺機能の特徴 指標
閉塞性換気障害 肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息 呼気の流速低下 1秒率 < 70%
拘束性換気障害 肺線維症、じん肺、胸膜肥厚 肺の膨張制限 %肺活量 < 80%
混合性換気障害 進行した肺結核など 両方の特徴を併せ持つ 両指標とも低下
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題87|拘束性換気障害をきたす疾患はどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題87|拘束性換気障害をきたす疾患はどれか。
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