学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0327

理由で解く 臨床医学各論

Q0327 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題52
問題
小児の気管支喘息について正しいのはどれか。
選択肢
1 非アトピー型喘息が多い。
2 発作時には呼気の延長がみられる。
3 発作時には水分摂取を制限する。
4 思春期までに寛解するのはまれである。
解答
正解2(発作時には呼気の延長がみられる)
解説
✗ 1. 誤り
非アトピー型喘息が多い。
小児の気管支喘息ではアトピー型が多い。小児喘息の約80~90%はアトピー型であり、ダニ・ハウスダスト・動物の毛などのアレルゲンに対するI型アレルギー反応が関与する。 成人になると非アトピー型の割合が増加する。 非アトピー型は感染やストレスなどが誘因となり、特定のアレルゲンが同定できないタイプである。
✓ 2. 正しい
発作時には呼気の延長がみられる。
気管支喘息の発作時には呼気の延長がみられる。 気管支の収縮・浮腫・粘液分泌の亢進により気道が狭窄し、吸気は比較的容易であるが呼気時に気道が閉塞しやすくなるため呼気が延長する。 呼気時の喘鳴(wheeze)も特徴的な所見であり、聴診上、呼気相の延長と笛声音(ヒューヒュー音)が聴取される。
✗ 3. 誤り
発作時には水分摂取を制限する。
喘息発作時には水分摂取を制限するのではなく、むしろ十分な水分補給が推奨される。 脱水状態では気道分泌物が粘稠となり、排痰が困難になって気道閉塞が悪化する。 適切な水分補給により痰の粘稠度を下げ、排痰を促進することが重要である。
✗ 4. 誤り
思春期までに寛解するのはまれである。
小児喘息は思春期までに寛解することが多い。約60~70%の小児喘息患者は思春期までに症状が改善・消失(アウトグロー)する。 ただし成人になって再発する場合もある。 「まれ」という表現は誤りであり、寛解は多くの症例でみられる。
ポイント
  • 小児喘息はアトピー型が約80~90%を占め、I型アレルギーが関与する。
  • 発作時には呼気延長と呼気性喘鳴がみられる(気道狭窄により呼気が困難になる)。
  • 発作時は水分補給が必要(制限ではない)。脱水は痰の粘稠度を高め、気道閉塞の悪化因子となる。
  • 約60~70%が思春期までに寛解(アウトグロー)する。
  • 重要用語: アトピー型, 呼気延長, 呼気性喘鳴, アウトグロー を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 小児喘息 成人喘息
アトピー型の割合 80~90% 約50%
主なアレルゲン ダニ、ハウスダスト 多様(職業性含む)
性差 男児にやや多い 女性にやや多い
予後 約60~70%が思春期に寛解 慢性経過が多い
発作時所見 呼気延長、喘鳴 呼気延長、喘鳴
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題52|小児の気管支喘息について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題52|小児の気管支喘息について正しいのはどれか。
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