学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0317

理由で解く 臨床医学各論

Q0317 呼吸器疾患

出典:あマ指 第28回(2020) 問題64
問題
気管支喘息について正しいのはどれか。
選択肢
1 死亡率は若年者で高い。
2 日中に症状が出やすい。
3 成人では完治しない。
4 吸気時に喘鳴を聴取する。
解答
正解3(成人では完治しない。)
解説
✗ 1. 誤り
死亡率は若年者で高い。
気管支喘息の死亡率は高齢者で高い。 吸入ステロイド薬の普及により全体的に死亡率は減少傾向にあるが、高齢者では依然として注意が必要である。 喘息死の多くは治療の自己中断や受診の遅れが原因とされている。
✗ 2. 誤り
日中に症状が出やすい。
気管支喘息の症状は夜間から早朝にかけて出やすく、日中ではない。 副交感神経が優位となる深夜から明け方に気道収縮が増強する。 この「日中 vs 夜間」の対比は繰り返し出題される最頻出パターンの一つである。
✓ 3. 正しい
成人では完治しない。
成人の気管支喘息は完治しにくい慢性疾患であり、長期的な管理(コントロール)が必要である。 気道のリモデリング(再構築・構造変化)が生じるため、継続的な吸入ステロイド薬による炎症の抑制が重要となる。 小児喘息は成長とともに自然寛解することがあるが、成人喘息は完治しないことが多い。 自己判断による服薬中止は重篤な発作や喘息死の原因となる。
✗ 4. 誤り
吸気時に喘鳴を聴取する。
気管支喘息では呼気時に喘鳴(笛声音、wheezes)を聴取する。 気道狭窄により呼気時に高調な連続性ラ音が聴取され、吸気時ではない。 吸気時に聴取されるラ音としては、間質性肺炎の捻髪音(fine crackles)やクループの吸気性喘鳴(stridor)がある。
ポイント
  • 成人の気管支喘息は完治しない慢性疾患であり、気道リモデリングの予防のために吸入ステロイド薬による継続的なコントロールが不可欠である。
  • 死亡率は高齢者で高い(若年者ではない)、症状は夜間に多い(日中ではない)、喘鳴は呼気時(吸気時ではない)という3つの対比を整理しておく。
  • 小児喘息は自然寛解の可能性があるが、成人喘息は完治困難であり、この違いは出題頻度が高い。
  • 重要用語: 成人喘息は完治しない, 気道リモデリング, 呼気時喘鳴, 吸入ステロイド薬 を正確に理解しておくこと。
比較表
気管支喘息の対比ポイント 正しい内容 誤りの選択肢パターン
死亡率が高い年齢層 高齢者 若年者
症状の出やすい時間帯 夜間~早朝 日中
成人の治癒 完治困難(コントロール) 完治可能
喘鳴の聴取時相 呼気時 吸気時
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題64|気管支喘息について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題64|気管支喘息について正しいのはどれか。
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