学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ A. 感染性呼吸器疾患 / Q0278

理由で解く 臨床医学各論

Q0278 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題66
問題
呼吸器感染症について正しいのはどれか。
選択肢
1 上気道炎の治療は主に抗菌薬である。
2 65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチンが推奨されている。
3 インターフェロンγ遊離試験は非結核性抗酸菌症で陽性となる。
4 日本の結核患者数は先進国の中では少ない。
解答
正解2(65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチンが推奨されている)
解説
✗ 1. 誤り
上気道炎の治療は主に抗菌薬である。
上気道炎(かぜ症候群)の原因の90〜95%はウイルスによるものであり、抗菌薬は原則不要である。治療は安静・水分補給・解熱鎮痛薬などの対症療法が中心となる。抗菌薬の適応は細菌感染の合併や基礎疾患を有する場合に限られる。
✓ 2. 正しい
65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチンが推奨されている。
高齢者では肺炎による死亡率が著しく高く、65歳以上にはインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されている。肺炎球菌は市中肺炎の最多の起因菌であり、ワクチン接種による予防効果が期待される。
✗ 3. 誤り
インターフェロンγ遊離試験は非結核性抗酸菌症で陽性となる。
インターフェロンγ遊離試験(IGRA:QuantiFERON法やT-SPOT)は結核菌に特異的な検査であり、非結核性抗酸菌感染やBCG接種では陽性にならない。この点がツベルクリン反応と異なる大きな利点である。
✗ 4. 誤り
日本の結核患者数は先進国の中では少ない。
わが国は他の先進国と比べて結核患者が多い「中蔓延国」に位置づけられる。患者数の減少率も鈍化しており、いまだ重要な感染症として位置づけられている。
ポイント
  • 上気道炎の90〜95%はウイルス性であり、抗菌薬投与は細菌感染の合併や基礎疾患がある症例に限られる。
  • 高齢者では肺炎による死亡率が著しく高く、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの接種が推奨される。
  • QuantiFERON法は結核菌に特異的であり、非結核性抗酸菌感染やBCGでは陽性にならない点がツベルクリン反応との大きな違いである。
  • 重要用語: 肺炎球菌ワクチン, QuantiFERON法, 結核中蔓延国 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査法 結核菌 非結核性抗酸菌 BCG接種
ツベルクリン反応 陽性 陽性になりうる 陽性になりうる
IGRA(QuantiFERON法) 陽性 陰性 陰性
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題66|呼吸器感染症について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題66|呼吸器感染症について正しいのはどれか。
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