学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ A. 感染性呼吸器疾患 / Q0265

理由で解く 臨床医学各論

Q0265 呼吸器疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題85
問題
疾患と検査との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 肺結核 ― ツベルクリン反応
2 気管支喘息 ― 皮内反応
3 肺炎 ― CRP
4 肺気腫 ― 白血球数
解答
正解4(肺気腫-白血球数)
解説
✗ 1.
肺結核 ― ツベルクリン反応
✗ 正しい。肺結核の診断にはツベルクリン反応が用いられる。PPD液0.1mlを皮内注射し48時間後に判定する。発赤長径10mm以上が陽性で、結核感染後2ヵ月以上経過していることを示唆する。ただしBCGによる陽性所見の可能性もある。最近ではQuantiFERON法(血液検体を用いたインターフェロン測定)も利用でき、BCG接種では陽性にならない点で有用である。
✗ 2.
気管支喘息 ― 皮内反応
✗ 正しい。気管支喘息のアレルゲン同定には皮内反応(プリックテストや皮内テスト)が用いられる。アトピー型喘息では原因アレルゲンとしてダニ、ほこり、カビ、ペットなどの室内アレルゲンが重要であり、IgE RAST(radioallergosorbent test)も原因アレルゲンの検索に有用である。
✗ 3.
肺炎 ― CRP
✗ 正しい。肺炎では細菌感染による急性炎症でCRP(C反応性蛋白)が陽性化・上昇する。CRPのほか、赤沈亢進、白血球増加(好中球増加)が感染症の指標となる。起炎菌の同定には喀痰培養、咽頭培養、血液培養(高熱を認めるとき)を実施する。
✓ 4. 誤り
肺気腫 ― 白血球数
肺気腫は慢性の肺疾患であり、白血球数は肺気腫の診断や評価に特異的な検査ではない。肺気腫の評価には呼吸機能検査(閉塞性障害:1秒量・1秒率の低下、残気率の増加)、胸部X線写真(肺の過膨脹、横隔膜の平低化)、胸部CT写真(肺の気腫性変化)が用いられる。白血球数が上昇するのは感染症合併時である。
ポイント
  • 肺気腫の診断には呼吸機能検査(閉塞性障害)と画像検査(胸部X線・CT)が重要であり、白血球数は診断に用いられない。
  • ツベルクリン反応は結核感染の有無を判定する遅延型アレルギー反応であり、QuantiFERON法はBCGと区別できる。
  • 気管支喘息では皮内反応やIgE RASTでアレルゲンを同定し、回避療法や薬物療法に活用する。
  • 肺炎ではCRP・赤沈・白血球が感染マーカーとして上昇し、喀痰培養で起炎菌を同定する。
  • 重要用語: 肺気腫、呼吸機能検査、閉塞性障害、ツベルクリン反応、CRP を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 有用な検査 検査の意義
肺結核 ツベルクリン反応、QuantiFERON法 結核感染の有無を判定
気管支喘息 皮内反応、IgE RAST アレルゲンの同定
肺炎 CRP、白血球数、喀痰培養 感染症の診断と起炎菌同定
肺気腫 呼吸機能検査、胸部X線・CT 閉塞性障害と肺の過膨脹評価
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題85|疾患と検査との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題85|疾患と検査との組合せで誤っているのはどれか。
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