学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0226

理由で解く 臨床医学各論

Q0226 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第30回(2022) 問題62
問題
肝硬変の所見はどれか。
選択肢
1 眼球突出
2 静止時振戦
3 中心性肥満
4 女性化乳房
解答
正解4(女性化乳房)
解説
✗ 1. 誤り
眼球突出
眼球突出はバセドウ病(甲状腺機能亢進症)の特徴的所見である。 メルゼブルクの三主徴の一つであり、肝硬変とは無関係である。
✗ 2. 誤り
静止時振戦
静止時振戦はパーキンソン病の特徴的所見(安静時の手指の丸薬丸め運動など)である。 肝硬変に伴う肝性脳症では羽ばたき振戦(flapping tremor)がみられるが、静止時振戦とは異なる。
✗ 3. 誤り
中心性肥満
中心性肥満(体幹部肥満、四肢はやせ)はクッシング症候群の特徴的所見である。 コルチゾール過剰による脂肪の再分布が原因であり、肝硬変ではむしろ筋萎縮・るいそうがみられる。
✓ 4. 正しい
女性化乳房
肝硬変では肝機能低下によりエストロゲンの不活化(代謝・分解)が障害される。 その結果、男性ではエストロゲンの相対的増加により女性化乳房がみられる。 同様の機序で手掌紅斑・クモ状血管腫も生じ、これらは肝硬変の重要な身体所見である。
ポイント
  • 肝硬変ではエストロゲン不活化障害により女性化乳房・手掌紅斑・クモ状血管腫がみられる
  • 眼球突出はバセドウ病、静止時振戦はパーキンソン病、中心性肥満はクッシング症候群の所見であり、疾患ごとの特徴的所見を正確に整理すること
  • クッシング症候群は副腎皮質からのコルチゾール過剰が原因であり、内分泌疾患として中心性肥満・満月様顔貌・赤色皮膚線条が特徴的である
  • 重要用語: 肝硬変, 女性化乳房, エストロゲン不活化障害, クッシング症候群, 中心性肥満 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 関連する疾患 機序
眼球突出 バセドウ病 眼窩後組織の炎症・浮腫
静止時振戦 パーキンソン病 黒質ドパミン神経変性
中心性肥満 クッシング症候群 コルチゾール過剰→脂肪再分布
女性化乳房 肝硬変 エストロゲン不活化障害
羽ばたき振戦 肝性脳症 アンモニア蓄積
解説画像
あマ指 第30回(2022) 問題62|肝硬変の所見はどれか。 解説図
あマ指 第30回(2022) 問題62|肝硬変の所見はどれか。
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