学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0200

理由で解く 臨床医学各論

Q0200 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第17回(2009) 問題67
問題
食習慣と起こりやすい疾病との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 脂質が多い ― 痛風
2 糖質が多い ― 胆石症
3 蛋白質が多い ― 肝硬変
4 摂取エネルギー量が多い ― 脂肪肝
解答
正解4(摂取エネルギー量が多い-脂肪肝)
解説
✗ 1. 誤り
脂質が多い ― 痛風
痛風の主要な危険因子はプリン体の過剰摂取であり、脂質の過剰摂取ではない。プリン体はレバー、白子、干し椎茸、ビールなどに多く含まれ、代謝されて尿酸となり高尿酸血症を経て痛風を発症する。脂質過多は高脂血症や動脈硬化の原因である。
✗ 2. 誤り
糖質が多い ― 胆石症
胆石症(特にコレステロール結石)の危険因子は高脂肪食やコレステロール過剰であり、糖質過多ではない。食生活の欧米化に伴いコレステロール結石の比率が増加している。その他の危険因子として肥満、中年女性(5F: Forty, Female, Fat, Fair, Fecund)がある。
✗ 3. 誤り
蛋白質が多い ― 肝硬変
肝硬変の主要な原因はウイルス性肝炎(B型・C型)とアルコール性肝障害であり、蛋白質過多摂取は原因とならない。むしろ肝硬変では肝臓での蛋白質合成能が低下するため、適切な蛋白質摂取が推奨される(ただし肝性脳症時はアミノ酸制限)。
✓ 4. 正しい
摂取エネルギー量が多い ― 脂肪肝
摂取エネルギー量が多い(過食)と、余剰エネルギーが中性脂肪として肝臓に蓄積し脂肪肝をきたす。脂肪肝は肥満、糖尿病、高脂血症、アルコール多飲と関連が強い。非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は進行すると肝硬変や肝癌に至ることがある。
ポイント
  • 脂肪肝は過剰エネルギー摂取により余剰脂肪が肝臓に蓄積して発症する
  • 痛風の危険因子はプリン体、胆石症は高脂肪食、肝硬変はウイルス・アルコールである
  • 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は肝硬変・肝癌に進展しうる
  • 重要用語: 脂肪肝、過剰エネルギー摂取、NASH、メタボリックシンドローム を正確に理解しておくこと。
比較表
食習慣 関連疾患 備考
プリン体過多 痛風 尿酸値上昇
高脂肪食 胆石症、高脂血症 コレステロール結石
過剰エネルギー摂取 脂肪肝、肥満、糖尿病 NASH に進展しうる
高塩分食 高血圧、胃癌 減塩が予防に重要
解説画像
鍼灸 第17回(2009) 問題67|食習慣と起こりやすい疾病との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第17回(2009) 問題67|食習慣と起こりやすい疾病との組合せで正しいのはどれか。
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