学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0194

理由で解く 臨床医学各論

Q0194 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題79
問題
「施術後、患者の血液のついた鍼を廃棄する時に誤って施術者の指に刺さった。」HBウイルス陽性患者であった場合の対応で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 穿刺部位のアルコール消毒
2 抗生物質の投与
3 HB ワクチン投与
4 抗HB 免疫グロブリン投与
解答
正解4(抗HB免疫グロブリン投与)
解説
✗ 1. 誤り
穿刺部位のアルコール消毒
穿刺部位のアルコール消毒は初期対応として重要だが、HBV感染予防には不十分である。まず流水で洗い流し、次にアルコールや消毒薬で消毒する。しかし、すでに血液が体内に入っている可能性が高いため、消毒のみでは感染は防げない。免疫学的予防が必須である。
✗ 2. 誤り
抗生物質の投与
抗生物質は細菌感染には有効だが、ウイルスには無効である。HBVはウイルスであるため、抗生物質投与では感染を予防できない。針刺し事故後の細菌感染予防に抗生物質を使用することはあるが、HBV感染予防とは別問題である。
✗ 3. 誤り
HB ワクチン投与
HBワクチンは能動免疫を誘導するため、抗体産生まで数週間を要する。事故直後の緊急対応としては効果発現が遅すぎる。ただし、抗HBs免疫グロブリンと併用してHBワクチンを投与することで、長期的な免疫を獲得できるため、両者の併用が推奨される。
✓ 4. 正しい
抗HB 免疫グロブリン投与
抗HBs免疫グロブリン(HBIG)投与が最も適切な対応である。HBIGは高力価のHBs抗体を含む製剤で、投与後直ちに受動免疫を付与し、HBVを中和する。針刺し事故後48時間以内(できるだけ早く)に投与することが重要である。同時にHBワクチンも投与し、長期的な能動免疫も獲得する。
ポイント
  • HBV針刺し事故後の最優先対応:抗HBs免疫グロブリン(HBIG)投与
  • HBIGは受動免疫で即効性があり、HBワクチンは能動免疫で効果発現に時間がかかる
  • 両者を併用することで、即座の予防と長期的な免疫獲得が可能
  • 重要用語: 抗HBs免疫グロブリン、HBIG、受動免疫、HBワクチン、能動免疫 を正確に理解しておくこと。
比較表
対応 種類 効果発現 持続期間
抗HBs免疫グロブリン 受動免疫 即座 数ヵ月
HBワクチン 能動免疫 数週間後 数年〜生涯
併用療法 両方 即座+長期 最適
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題79|「施術後、患者の血液のついた鍼を廃棄する時に誤って施術者の指に刺さった。」HBウイルス陽性患者であった場合の対応で最も適切なのはどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題79|「施術後、患者の血液のついた鍼を廃棄する時に誤って施術者の指に刺さった。」HBウイルス陽性患者であった場合の対応で最も適切なのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手