学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0176

理由で解く 臨床医学各論

Q0176 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第2回(1994) 問題89
問題
疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 慢性肝炎 ― チアノーゼ
2 肝癌 ― 腹水
3 脂肪肝 ― 肥満
4 胆石 ― 黄疸
解答
正解1(慢性肝炎 - チアノーゼ)
解説
✓ 1. 誤り
慢性肝炎 ― チアノーゼ
慢性肝炎ではチアノーゼは生じない。チアノーゼは還元ヘモグロビンの増加(5g/dl以上)による皮膚・粘膜の青紫色変化であり、呼吸器疾患(肺炎、COPD)や心疾患(右左シャント、うっ血性心不全)でみられる所見である。慢性肝炎の典型的所見は黄疸、倦怠感、食欲不振、肝機能異常(AST・ALT上昇)であり、チアノーゼとの組合せは誤りである。
✗ 2.
肝癌 ― 腹水
✗ 正しい。肝癌(原発性肝癌)は肝硬変や慢性肝炎を背景に発症することが多く、肝機能低下による低アルブミン血症と門脈圧亢進により腹水が貯留する。腹水は非代償期肝硬変や進行肝癌の重要な徴候であり、この組合せは正しい。
✗ 3.
脂肪肝 ― 肥満
✗ 正しい。脂肪肝は過栄養状態(過食)、飲酒、肥満、糖尿病、高脂血症と関連が深く、肥満者に多く認められる。肝細胞内に中性脂肪が蓄積した状態で、超音波検査で高エコー像(bright liver)として描出される。脂肪肝と肥満の組合せは正しい。
✗ 4.
胆石 ― 黄疸
✗ 正しい。胆石が総胆管に嵌頓すると胆汁のうっ滞により閉塞性黄疸を来す。血清ビリルビン(直接型優位)の上昇、褐色尿、灰白色便が出現する。無症候性胆石では黄疸は認めないが、総胆管結石では高頻度に黄疸がみられ、この組合せは正しい。
ポイント
  • チアノーゼの原因:呼吸器疾患・心疾患で還元ヘモグロビンが増加した状態(肝疾患とは無関係)
  • 慢性肝炎の所見:黄疸、倦怠感、肝腫大、AST・ALT上昇、γ-グロブリン上昇
  • 腹水の原因:門脈圧亢進+低アルブミン血症(肝硬変・肝癌でみられる)
  • 閉塞性黄疸の原因:総胆管結石、膵頭部癌、胆管癌など
  • 重要用語: 慢性肝炎, チアノーゼ, 肝癌, 脂肪肝, 胆石 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主な所見 関連しない所見
慢性肝炎 黄疸、倦怠感、AST・ALT上昇 チアノーゼ
肝癌 腹水、肝腫大、AFP上昇
脂肪肝 肥満、高エコー肝
胆石 黄疸、右季肋部痛
解説画像
あマ指 第2回(1994) 問題89|疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第2回(1994) 問題89|疾患と所見との組合せで誤っているのはどれか。
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