学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0166

理由で解く 臨床医学各論

Q0166 消化管疾患

出典:あマ指 第16回(2008) 問題71
問題
急性虫垂炎の初期にみられるのはどれか。
選択肢
1 心窩部痛
2 左下腹部痛
3 右上背部痛
4 右季肋部痛
解答
正解1(心窩部痛)
解説
✓ 1. 正しい
心窩部痛
急性虫垂炎の初期には内臓痛として心窩部痛や臍周囲痛がみられる。 これは虫垂の炎症による痛覚が内臓神経(自律神経)を介してT10レベルに伝わるためである。 炎症が進行して壁側腹膜に波及すると、体性痛として右下腹部(マックバーネー点)に限局した痛みに変化する。 この痛みの移動(心窩部〜臍周囲から右下腹部へ)が急性虫垂炎の特徴的な経過である。
✗ 2. 誤り
左下腹部痛
左下腹部痛はS状結腸の疾患(S状結腸憩室炎など)でみられる痛みである。 虫垂は右下腹部(回盲部付近)に位置するため、虫垂炎で左下腹部痛がみられることはない。 左右の位置関係を臓器の解剖と対応させて覚えること。
✗ 3. 誤り
右上背部痛
右上背部痛は胆石症や右腎疾患でみられることがあり、虫垂炎の初期症状ではない。 背部痛が主体となるのは膵臓疾患や腎疾患であり、虫垂炎とは疼痛部位が異なる。
✗ 4. 誤り
右季肋部痛
右季肋部痛は胆嚢炎や胆石症でみられる痛みであり、虫垂炎の初期症状ではない。 右季肋部には胆嚢が位置しており、虫垂(右下腹部)とは解剖学的位置が異なる。
ポイント
  • 急性虫垂炎の痛みの経過: 初期は内臓痛として心窩部〜臍周囲 → 進行すると体性痛として右下腹部(マックバーネー点・ランツ点)に移動する
  • 右季肋部痛は胆嚢炎・胆石症、左下腹部痛はS状結腸疾患であり、各部位の痛みと対応疾患を整理しておくこと
  • 内臓痛と体性痛の違いを理解し、疼痛の局在変化から病態の進行を読み取れるようにすること
  • 重要用語: 虫垂炎の心窩部痛, マックバーネー点, 内臓痛から体性痛への移行 を正確に理解しておくこと。
比較表
疼痛の種類 虫垂炎における経過 特徴
内臓痛(初期) 心窩部〜臍周囲の鈍痛 局在不明瞭、T10レベル
体性痛(進行期) 右下腹部の限局した鋭い痛み マックバーネー点に圧痛
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題71|急性虫垂炎の初期にみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題71|急性虫垂炎の初期にみられるのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手