学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0147

理由で解く 臨床医学各論

Q0147 消化管疾患

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題81
問題
低カリウム血症の症状でないのはどれか。
選択肢
1 腱反射亢進
2 四肢麻痺
3 腹部膨満
4 脱力感
解答
正解1(腱反射亢進)
解説
✓ 1. 誤り
腱反射亢進
腱反射亢進は低カリウム血症の症状ではない。低カリウム血症では細胞内外のカリウム濃度の不均衡により筋の興奮性が低下するため、腱反射は亢進ではなく低下〜消失する。腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)でみられる所見であり、電解質異常とは機序が異なる。
✗ 2.
四肢麻痺
✗ 正しい。四肢麻痺は低カリウム血症の症状である。カリウムの低下により骨格筋の興奮性が著しく低下し、弛緩性の四肢麻痺をきたす。重症例では呼吸筋麻痺に至ることもあり、生命に関わる。下痢を繰り返す消化管疾患で脱水を伴う場合には低カリウム血症に注意が必要である。
✗ 3.
腹部膨満
✗ 正しい。腹部膨満は低カリウム血症の症状である。消化管の平滑筋も弛緩するため腸蠕動が低下し、腹部膨満(麻痺性イレウス)をきたすことがある。麻痺性イレウスの原因として薬剤や全身疾患がみられ、低カリウム血症もその一因となる。
✗ 4.
脱力感
✗ 正しい。脱力感は低カリウム血症の代表的な症状である。全身の骨格筋の興奮性が低下するため、筋力低下・脱力感・易疲労感が出現する。軽度の低カリウム血症でも脱力感を自覚することが多い。
ポイント
  • 低カリウム血症では筋の興奮性が低下するため、腱反射は「低下」する(亢進ではない)
  • 心電図変化:U波出現、T波平低化、ST低下、QT延長
  • 原因:嘔吐、下痢、利尿薬、アルドステロン過剰分泌など。消化管疾患では嘔吐・下痢の反復で生じやすい
  • 重要用語: 低カリウム血症、腱反射低下、弛緩性麻痺、腹部膨満、U波 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題81|低カリウム血症の症状でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題81|低カリウム血症の症状でないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手