学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0144

理由で解く 臨床医学各論

Q0144 消化管疾患

出典:あマ指 第5回(1997) 問題95
問題
虫垂炎の腹痛発生部位で誤っているのはどれか。
選択肢
1 右下腹部
2 心窩部
3 左上腹部
4 臍部
解答
正解3(左上腹部)
解説
✗ 1.
右下腹部
✗ 正しい。右下腹部は虫垂炎の腹痛発生部位として正しい。虫垂は右下腹部の回盲部に位置しており、炎症が進行すると右下腹部に限局性の圧痛が出現する。マックバーネー点やランツ点に圧痛が認められる。
✗ 2.
心窩部
✗ 正しい。心窩部は虫垂炎の初期に腹痛が出現する部位として正しい。虫垂の炎症による内臓痛は、内臓神経の脊髄分節レベル(T10付近)の支配を受けるため、初期には心窩部〜臍周囲に漠然とした痛みとして感じられる。
✓ 3. 誤り
左上腹部
左上腹部は虫垂炎の腹痛発生部位としては誤りである。虫垂は右下腹部に位置しており、虫垂炎の痛みは初期の心窩部・臍部から始まり、次第に右下腹部に限局するという経過をたどる。左上腹部には脾臓・胃体部・膵体尾部などが位置しており、虫垂炎とは解剖学的に関連がない部位である。
✗ 4.
臍部
✗ 正しい。臍部は虫垂炎初期の内臓痛が出現する部位として正しい。虫垂の支配神経の脊髄分節レベルにより、初期には臍周囲に漠然とした鈍痛が感じられる。その後、炎症が壁側腹膜に及ぶと右下腹部に限局した鋭い痛み(体性痛)に移行する。
ポイント
  • 虫垂炎の腹痛の典型的な移動パターン:心窩部・臍部(内臓痛)→ 右下腹部(体性痛)
  • 左上腹部は虫垂炎とは無関係であり、胃・脾臓・膵臓の疾患に関連する部位
  • 虫垂炎の身体所見:マックバーネー点・ランツ点の圧痛、反跳痛(ブルンベルグ徴候)、筋性防御
  • マックバーネー点は上前腸骨棘と臍を結ぶ線の外側1/3、ランツ点は左右の上前腸骨棘を結ぶ線の右側1/3の位置である
  • 重要用語: 虫垂炎、心窩部から右下腹部への移動、内臓痛、体性痛、マックバーネー点 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題95|虫垂炎の腹痛発生部位で誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題95|虫垂炎の腹痛発生部位で誤っているのはどれか。
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