学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ C. 胃・十二指腸疾患 / Q0135

理由で解く 臨床医学各論

Q0135 消化管疾患

出典:鍼灸 第4回(1996) 問題76
問題
ダンピング症候群を起こす原因はどれか。
選択肢
1 胃切除
2 過敏性腸症候群
3 食道炎
4 虫垂炎
解答
正解1(胃切除)
解説
✓ 1. 正しい
胃切除
ダンピング症候群は胃切除後に生じる合併症である。胃切除により胃の貯留機能が失われ、食物が急速に小腸に流入することで起こる。早期ダンピング症候群は食後30分以内に悪心・冷汗・動悸・脱力感・腹痛・下痢などが出現し、腸管内への水分移動や消化管ホルモンの分泌が原因と考えられる。後期ダンピング症候群は食後2〜3時間後に反応性低血糖症状(脱力感・冷汗・動悸)が出現する。
✗ 2. 誤り
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は腸管の機能異常による疾患で、器質的な異常がなく便秘・下痢・腹痛などの不定の胃腸症状を繰り返す。心理社会的要因が関与する心身症の一つと考えられている。ダンピング症候群とは全く異なる病態であり、無関係である。
✗ 3. 誤り
食道炎
食道炎は食道粘膜の炎症であり、胃酸逆流による逆流性食道炎が代表的である。胸やけ・呑酸が主症状で、ダンピング症候群の原因にはならない。食道炎は食道の疾患であり、胃切除とは関係ない。
✗ 4. 誤り
虫垂炎
虫垂炎は虫垂の化膿性炎症であり、右下腹部痛・発熱・嘔吐が主症状である。虫垂切除術が行われるが、虫垂切除後にダンピング症候群は生じない。ダンピング症候群は胃切除に特有の合併症である。
ポイント
  • ダンピング症候群は胃切除後に特有の合併症(他の消化管手術では生じない)
  • 早期ダンピング:食後30分以内、悪心・冷汗・動悸・脱力感・下痢
  • 後期ダンピング:食後2〜3時間後、反応性低血糖症状
  • 治療は少量頻回食が基本であり、食後は横になり腸管への急速な食物流入を避ける
  • 重要用語: ダンピング症候群、胃切除後、早期ダンピング、後期ダンピング を正確に理解しておくこと。
比較表
発症時期 主な症状 機序 治療
早期ダンピング 食後30分以内 悪心、冷汗、動悸、下痢 腸管内への水分移動 少量頻回食、低脂肪食
後期ダンピング 食後2〜3時間後 低血糖症状 反応性低血糖 少量頻回食、糖分補給
解説画像
鍼灸 第4回(1996) 問題76|ダンピング症候群を起こす原因はどれか。 解説図
鍼灸 第4回(1996) 問題76|ダンピング症候群を起こす原因はどれか。
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