学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ C. 胃・十二指腸疾患 / Q0133

理由で解く 臨床医学各論

Q0133 消化管疾患

出典:あマ指 第27回(2019) 問題56
問題
胃潰瘍について正しいのはどれか。
選択肢
1 ヘリコバクター・ピロリが関与する。
2 下腹部痛が多い。
3 内視鏡所見ではボルマンの分類を用いる。
4 治療は非ステロイド性抗炎症薬を使用する。
解答
正解1(ヘリコバクター・ピロリが関与する。)
解説
✓ 1. 正しい
ヘリコバクター・ピロリが関与する。
胃潰瘍の発症にはヘリコバクター・ピロリ感染が深く関与している。ピロリ菌は胃・十二指腸潰瘍患者の70〜90%に感染しているとされている。ピロリ菌は胃粘膜の防御機構を破壊して潰瘍形成を促進する。除菌療法(PPI + クラリスロマイシン + アモキシリン)により早期治癒と再発防止が可能である。
✗ 2. 誤り
下腹部痛が多い。
胃潰瘍の痛みは心窩部(上腹部)に生じることが多く、下腹部痛ではない。下腹部痛は大腸疾患(虫垂炎、大腸癌、憩室炎など)でみられる症状である。
✗ 3. 誤り
内視鏡所見ではボルマンの分類を用いる。
ボルマン(Borrmann)の分類は進行胃癌の肉眼的分類であり、胃潰瘍の内視鏡分類ではない。1型(腫瘤型)〜4型(びまん浸潤型)に分類される。胃潰瘍には別の分類(崎田・三輪分類など)が用いられる。
✗ 4. 誤り
治療は非ステロイド性抗炎症薬を使用する。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)はプロスタグランジン合成を阻害して胃粘膜の防御因子を低下させ、胃潰瘍の原因となる薬剤である。急性胃粘膜病変の原因として「非ステロイド系抗炎症薬」が挙げられる。治療にはPPI(プロトンポンプ阻害薬)やH2受容体拮抗薬が用いられる。
ポイント
  • ピロリ菌の除菌療法:PPI + クラリスロマイシン + アモキシリンの3剤併用
  • NSAIDsは胃潰瘍の「原因」であり「治療薬」ではない
  • ボルマン分類は「進行胃癌」の分類であり「胃潰瘍」の分類ではない
  • 重要用語: ヘリコバクター・ピロリ, 除菌療法, PPI, ボルマン分類, NSAIDs を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題56|胃潰瘍について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題56|胃潰瘍について正しいのはどれか。
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