学習トップ理由で解く 臨床医学各論第1章 ▸ C. ウイルス感染症 / Q0085

理由で解く 臨床医学各論

Q0085 感染症

出典:あマ指 第18回(2010) 問題90
問題
帯状疱疹について正しい記述はどれか。
選択肢
1 ウイルスは神経節に潜伏する。
2 発症部位は下肢が多い。
3 発症率は高齢になるに伴い低下する。
4 抗ウイルス薬は無効である。
解答
正解1(ウイルスは神経節に潜伏する)
解説
✓ 1. 正しい
ウイルスは神経節に潜伏する。
帯状疱疹ウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス、VZV)は知覚神経節に潜伏する。初感染時(水痘)の後、ウイルスは脊髄後根神経節や三叉神経節などの知覚神経節に潜伏感染し、免疫力低下時に再活性化して帯状疱疹として発症する。ヘルペスウイルスは局所神経節に潜伏しとされており、神経節潜伏はヘルペスウイルスの共通した特徴である。
✗ 2. 誤り
発症部位は下肢が多い。
帯状疱疹の好発部位は胸部(肋間神経領域)が最も多く、下肢ではない。肋間神経、三叉神経、頸神経の支配領域に多く発症する。胸部・腹部で約50〜70%を占め、次いで頭頸部(三叉神経領域)、腰仙部の順に多い。下肢は比較的まれである。
✗ 3. 誤り
発症率は高齢になるに伴い低下する。
帯状疱疹の発症率は高齢になるに伴い上昇する。加齢による細胞性免疫の低下により、神経節に潜伏していたウイルスの再活性化が起こりやすくなる。50歳以上で発症率が急増し、高齢者ほど重症化しやすく、帯状疱疹後神経痛も起こりやすい。
✗ 4. 誤り
抗ウイルス薬は無効である。
抗ウイルス薬は有効である。ヘルペスウイルスには抗ヘルペスウイルス薬を点眼しとされており、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどが帯状疱疹の治療に使用される。早期(発症後72時間以内)に投与開始すると、水疱の拡大抑制、疼痛軽減、帯状疱疹後神経痛の予防効果がある。
ポイント
  • 帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が知覚神経節に潜伏感染し、免疫低下時に再活性化して発症する。
  • 好発部位は胸部(肋間神経領域)で全体の50〜70%を占め、発症率は加齢に伴い上昇する。
  • 抗ウイルス薬(アシクロビルなど)は有効であり、発症後72時間以内の早期投与が重要である。
  • 重要用語: 帯状疱疹、VZV、神経節潜伏、再活性化、抗ウイルス薬 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 帯状疱疹 単純ヘルペス
原因ウイルス VZV(HHV-3) HSV-1/HSV-2(HHV-1/2)
初感染 水痘 口唇ヘルペス・性器ヘルペス
潜伏部位 脊髄後根神経節・三叉神経節 三叉神経節・仙骨神経節
再活性化 通常1回(まれに再発) 繰り返し再発する
好発部位 胸部(肋間神経領域) 口唇周囲・外陰部
分布 片側性・帯状(デルマトーム) 限局性・集簇性
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題90|帯状疱疹について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題90|帯状疱疹について正しい記述はどれか。
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