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理由で解く 臨床医学各論

Q0003 感染症

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題64
問題
肺結核について正しいのはどれか。
選択肢
1 接触感染の頻度が高い。
2 一次結核症の頻度が高い。
3 クオンティフェロン法は診断に用いられる。
4 糖尿病合併患者では再発率が低い。
解答
正解3(クオンティフェロン法は診断に用いられる)
解説
✗ 1. 誤り
接触感染の頻度が高い。
結核は飛沫核感染(空気感染)であり接触感染ではない。結核菌を含む直径5μm以下の飛沫核が空気中に長時間浮遊し、それを吸入することで感染する。感染力は強く、換気の悪い閉鎖空間で感染しやすい。接触や飛沫では感染しにくい。
✗ 2. 誤り
一次結核症の頻度が高い。
現在は既感染者の再燃による二次結核症(内因性再燃)の頻度が高い。一次結核症は初感染時に発病するもので小児に多いが、現在の日本では成人の二次結核症が大部分を占める。高齢化や免疫低下により、過去に感染した結核菌が再活性化して発病する。
✓ 3. 正しい
クオンティフェロン法は診断に用いられる。
肺結核の診断にはクオンティフェロン法(インターフェロンγ遊離試験:IGRA)が用いられる。結核特異抗原で刺激した血液からのインターフェロンγ産生を測定し、結核感染を診断できる。BCG接種の影響を受けずに結核感染を診断できる利点があり、ツベルクリン反応より特異度が高い。潜伏感染の診断にも有用である。
✗ 4. 誤り
糖尿病合併患者では再発率が低い。
糖尿病合併患者では免疫機能低下により結核の再発率は高くなる。糖尿病では好中球機能低下や細胞性免疫の低下により、結核の発病リスクが2〜3倍高くなる。また、治療中断や薬剤耐性化のリスクも高い。
ポイント
  • 肺結核は飛沫核感染(空気感染)で伝播し、N95マスクなどの感染対策が必要
  • 現在の日本では二次結核症(内因性再燃)が主で、高齢者や免疫低下者に多い
  • クオンティフェロン法(IGRA)はBCG接種の影響を受けず、結核感染を特異的に診断できる
  • 糖尿病は結核発病の重要なリスク因子で、再発率も高い
  • 重要用語: 飛沫核感染、二次結核症、クオンティフェロン法 を正確に理解しておくこと。
比較表
診断法 特徴 長所 短所
ツベルクリン反応 結核菌抗原の皮内反応 簡便 BCG接種で陽性化
クオンティフェロン法(IGRA) インターフェロンγ産生測定 BCG影響なし、特異度高い 活動性と潜伏感染の区別困難
喀痰塗抹検査 抗酸菌染色 迅速 感度低い
喀痰培養検査 結核菌培養 確定診断、感受性試験可 数週間要する
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題64|肺結核について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題64|肺結核について正しいのはどれか。
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