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理由で解く 理学療法士

QP61P010 理学療法治療学

出典:第61回理学療法士国家試験(2026)午後 問10
問題
14歳の女子。運動器学校検診で側弯が指摘され、整形外科を受診。画像検査で胸椎カーブ35度の思春期特発性側弯症と診断された。画像を図に示す。医師より装具療法の適応が示された。この症例に対する装具療法の選択で最も適切なのはどれか。
図
選択肢
1 Jewett装具
2 SOMIブレース
3 胸腰仙椎装具(軟性)
4 ボストンブレース
5 ミルウォーキーブレース
解答
正解4(ボストンブレース)
解説

頂椎がT7/T8以下の思春期特発性側弯症(Cobb角25〜40度)には、腋窩下型硬性TLSOであるボストンブレースが第一選択となる。

画像は頸椎から骨盤までを含む立位脊柱全長の正面X線像で、胸椎を主カーブとする側弯(頂椎は中〜下位胸椎レベル)と、反対方向の代償性腰椎カーブによるS字状変形を示す。思春期特発性側弯症で装具適応となるCobb角25〜40度、かつ頂椎がT7/T8以下の場合は、腋窩下型の硬性TLSOであるボストンブレースが標準適応となる。頂椎が高位胸椎(T8より上)にある場合にのみ頸椎リング付きのミルウォーキーブレース(CTLSO)が必要となるが、本症例の頂椎は中下位胸椎にあり腋窩下型で矯正力が及ぶため、ボストンブレースが最も適切である。Jewett装具は胸腰椎圧迫骨折用の伸展保持装具、SOMIブレースは頸椎固定用装具であり側弯には無関係。軟性の胸腰仙椎装具は構築性側弯の進行抑制に必要な矯正力が不足するため不適である。

✗ 1. 誤り
Jewett装具
胸腰椎移行部の圧迫骨折などに用いる3点固定式の伸展位保持(前屈制限)装具で、側弯症の矯正用ではない
✗ 2. 誤り
SOMIブレース
後頭・下顎・胸骨で頸椎を固定する頸椎装具であり、胸椎側弯には適応外
✗ 3. 誤り
胸腰仙椎装具(軟性)
胸腰仙椎装具(軟性):軟性装具は構築性側弯に対する矯正力・保持力が不十分で、進行抑制を目的とする装具療法としては不適
✓ 4. 正しい
ボストンブレース
腋窩下で体幹を包む硬性TLSO。頂椎がT7〜T8以下の胸椎・胸腰椎・腰椎カーブ(概ねCobb角25〜40度)に標準的に用いられ、本症例の中下位胸椎頂椎・35度カーブに最適
✗ 5. 誤り
ミルウォーキーブレース
頸椎リングを持つCTLSOで、頂椎が高位(T8より上)の高位胸椎カーブに用いる。本症例は頂椎が中下位胸椎でボストンブレースで対応可能なため第一選択ではない
ポイント
  • 特発性側弯症Cobb角25〜40度台+成長残存=硬性装具適応
  • ボストンブレース=アンダーアーム型TLSO(下位胸椎〜腰椎カーブ)
  • ミルウォーキー=高位胸椎カーブ用CTLSO
比較表
側弯症・体幹装具の適応
装具主な適応
ボストンブレースアンダーアーム型TLSO下位胸椎〜腰椎の側弯
ミルウォーキーブレースCTLSO高位胸椎カーブの側弯
Jewett装具3点固定TLSO胸腰椎圧迫骨折の屈曲制限
SOMIブレース頸椎装具頸椎の固定
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