
この図の解説
この図は子宮から膣までを縦に切り開き、内面をおおう上皮を色分けしている。まず内面をたどる色に注目したい。卵管は青の単層円柱線毛上皮、子宮体部はピンクの単層円柱上皮でここに子宮腺が開く。子宮頚部は濃い赤の単層円柱上皮でここに頚管腺が並び、膣に入ると橙の重層扁平上皮へと切り替わる。子宮内膜では単層円柱上皮が固有層の中へ管状に落ち込み、子宮腺(管状腺)をつくる。図の右側では頚管粘液が指の間で糸を引いて伸びており、これが排卵直前の受精に適した状態を示す。着目すべきは、同じ「腺」でも支配ホルモンが逆である点で、子宮腺はプロゲステロン、頚管腺はエストロゲンで分泌が高まる。子宮腺はグリコーゲンに富む分泌で子宮内膜を浮腫状にし着床環境を整え、頚管腺は粘稠度を下げて精子の通過を助ける。
学習の要点
- 子宮内膜の単層円柱上皮が固有層へ管状に落ち込んだものが子宮腺(管状腺)であり、子宮体部の内膜に分布する。頚管腺は子宮頚部(頚管)に並ぶ腺である。
- 覚え方のコツ: 「子宮腺=黄体=プロゲステロン=着床の準備」「頚管腺=卵胞=エストロゲン=精子を通す」とホルモンと目的をセットで結ぶ。子はプロ、頚はエスと語呂で固定する。
- 関連知識: 内面をおおう上皮は卵管が単層円柱線毛上皮、子宮体部・頚部が単層円柱上皮、膣が重層扁平上皮と移り変わる。子宮内膜には機能層と基底層があり、機能層はラセン動脈の収縮で月経時に剝離する。
- よくある間違い: 子宮腺と頚管腺の支配ホルモンを取り違えやすい。子宮腺がプロゲステロン、頚管腺がエストロゲンで、着床準備が黄体ホルモン、精子通過がエストロゲンと逆に覚えない。
- 臨床応用: 頚管粘液がよく糸を引いて伸びる時期はエストロゲンが高い排卵直前で、精子が通りやすく受精に適したタイミングの目安になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
子宮内膜をおおう単層円柱上皮が固有層の中へ管状に深く落ち込んで形成される腺を( )という。
答えを見る
答え: 子宮腺
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。