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理由で解く 理学療法士

QP61A002 理学療法評価学

出典:第61回理学療法士国家試験(2026)午前 問2
問題
70歳の男性。糖尿病性ニューロパチー。下腿筋の萎縮と筋力低下が著明のためDanielsらの徒手筋力テストを行ったところ、関節運動が全く生じなかったため、段階1の検査を図のように実施した。対象としている筋はどれか。
選択肢
1 後脛骨筋
2 前脛骨筋
3 短腓骨筋
4 長母指屈筋
5 ヒラメ筋
解答
正解3(短腓骨筋)
解説

MMT段階1(筋収縮のみ触知)の検査では、その筋の腱・筋腹を触知できる部位に触れる。外果後方から第5中足骨基部に向かう腱を触知するのは短腓骨筋。

Danielsらの徒手筋力テストで段階1(Trace)は関節運動が起こらないため、収縮を触診で確認する。腓骨筋群は足部の外がえし(外反)を行い、短腓骨筋の腱は外果の後方を通って第5中足骨基部に停止するため、この経路上で腱・収縮を触知する。図の触診部位(外果後方〜第5中足骨基部)から対象筋は短腓骨筋と判断できる。糖尿病性ニューロパチーでは遠位筋優位に筋萎縮・筋力低下をきたしやすい。

✗ 1. 誤り
後脛骨筋
内果後方を通り足部内がえし(内反)を行う筋で、触知部位が内側になる
✗ 2. 誤り
前脛骨筋
下腿前面にあり足関節背屈+内がえしを行う。腱は足関節前内側を走る
✓ 3. 正しい
短腓骨筋
外果後方を通り第5中足骨基部に停止、足部外がえしを行う。この経路での腱触知が段階1検査の要点
✗ 4. 誤り
長母指屈筋
母指の屈曲を行う筋で、触知部位は足底・母指側
✗ 5. 誤り
ヒラメ筋
下腿後面深部で足関節底屈を行う。触知部位はアキレス腱・下腿後面
ポイント
  • MMT段階1は筋収縮を触知で確認
  • 短腓骨筋=外果後方→第5中足骨基部、外がえし
  • 糖尿病性ニューロパチーは遠位筋優位
比較表
足部の筋と走行・作用
走行・触知部位主作用
前脛骨筋下腿前面→内側楔状骨背屈+内がえし
後脛骨筋内果後方→舟状骨底屈+内がえし
長腓骨筋外果後方→内側楔状骨底屈+外がえし
短腓骨筋外果後方→第5中足骨基部外がえし
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