学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP60P044

理由で解く 理学療法士

QP60P044 理学療法治療学

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午後 問44
問題
神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 Guillain‐Barré症候群 ― Böhler体操
2 筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉 ― 重錘を装着した歩行練習
3 ジストニア ― 筋電図バイオフィードバック
4 重症筋無力症 ― 漸増抵抗運動
5 多発性硬化症 ― 交代浴
解答
正解3(ジストニア ― 筋電図バイオフィードバック)
解説

ジストニアの不随意な過活動筋には筋電図バイオフィードバックで筋活動を可視化し、過剰収縮の抑制を学習させる。他は過用・熱・不適応で禁忌または不適切。

神経筋疾患では『過用性筋力低下(overwork weakness)』と『熱による症状悪化』への配慮が要点になる。ジストニアは特定筋の不随意な過剰収縮が問題で、筋電図バイオフィードバックによって患者に自分の筋活動を認識させ、過活動筋の抑制と拮抗筋の協調を再学習させる方法が適応となる。他方、GBS回復期や重症筋無力症では過負荷の抵抗運動が筋を疲弊させ悪化させるため不適切、ALSも過用に注意が必要、多発性硬化症は体温上昇で症状が悪化するUhthoff現象があり温熱刺激となる交代浴は避ける。

✗ 1. 誤り
Guillain‐Barré症候群 ― Böhler体操
Guillain‐Barré症候群 ― Böhler体操:Böhler体操は腰痛体操に用いられるもので本症に対応した治療ではなく、回復期は過用を避けた漸進的運動が原則
✗ 2. 誤り
筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉 ― 重錘を装着した歩行練習
ALSは過用性筋力低下をきたしやすく、過負荷となる重錘装着練習は不適切
✓ 3. 正しい
ジストニア ― 筋電図バイオフィードバック
過活動筋の抑制を学習させる手段として適応
✗ 4. 誤り
重症筋無力症 ― 漸増抵抗運動
易疲労性が本態で、漸増抵抗運動は疲労を助長し悪化させる
✗ 5. 誤り
多発性硬化症 ― 交代浴
温熱で症状が悪化するUhthoff現象があり温熱刺激は避けるべき
ポイント
  • 神経筋疾患は過用性筋力低下に注意
  • ジストニア=筋電図バイオフィードバックで過活動抑制
  • 多発性硬化症は熱で悪化(Uhthoff現象)
比較表
神経筋疾患と運動療法上の留意点
疾患留意点
ALS過用性筋力低下を避ける(高負荷禁忌)
重症筋無力症易疲労性、過負荷抵抗運動は避ける
多発性硬化症温熱で悪化(Uhthoff現象)、冷却が有用
ジストニア筋電図バイオフィードバックで過活動抑制
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