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理由で解く 理学療法士

QP60P002 理学療法評価学

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午後 問2
問題
6歳の男児。右股関節痛を訴えている。単純エックス線写真を図に示す。
疑うべき疾患はどれか。
図
選択肢
1 Perthes病
2 大腿骨頭壊死症
3 大腿骨頭すべり症
4 単純性股関節炎
5 発育性股関節形成不全
解答
正解1(Perthes病)
解説

小児で片側大腿骨頭骨端核の扁平化・硬化・分節化を認めればPerthes病を疑う。

本像は骨端線が開存する小児の骨盤(両股関節)正面X線である。患者右側(画像左「右」側)の大腿骨頭骨端核が、健側である左側と比べて明らかに小さく、高輝度(硬化性)を呈し、扁平化かつ分節化(フラグメント化)している。これは骨頭への血行障害による特発性大腿骨頭壊死、すなわちPerthes病の典型的所見である。Perthes病は4〜8歳前後の男児に多く、片側性・跛行・股関節痛で発症し、X線経過で硬化期→分節期→再骨化期の変化を示す。他の選択肢との鑑別では、大腿骨頭すべり症は骨端の後内方への『すべり(位置ずれ)』が特徴で骨端核自体の壊死性扁平化は主体でないこと、単純性股関節炎はX線がほぼ正常であること、発育性股関節形成不全は臼蓋形成不全や骨頭の外上方偏位が主体で本像の骨頭位置は保たれること、成人型の大腿骨頭壊死症は骨端線閉鎖後の年齢層で扱われることから、いずれも本像の所見(片側骨端核の扁平・硬化・分節化)と合致しない。したがって疑うべき疾患はPerthes病である。

✓ 1. 正しい
Perthes病
右大腿骨頭骨端核が対側より小さく・高輝度(硬化)・扁平化し分節化しており、小児の特発性大腿骨頭壊死=Perthes病の典型像に合致
✗ 2. 誤り
大腿骨頭壊死症
一般に成人発症の大腿骨頭壊死(ステロイド・アルコール・外傷後など)を指す。本像は骨端線開存の小児であり、区別される
✗ 3. 誤り
大腿骨頭すべり症
思春期・肥満児に多く、骨端が骨幹端に対し後内方へずれる。本像は骨端の位置ずれではなく骨端核自体の扁平・硬化・分節化であり合致しない
✗ 4. 誤り
単純性股関節炎
一過性滑膜炎ではX線は正常〜関節裂隙拡大にとどまり、骨頭の破壊・扁平化は来さない
✗ 5. 誤り
発育性股関節形成不全
臼蓋形成不全や骨頭の外上方偏位・脱臼が主所見。本像は骨頭位置は保たれ骨端核の壊死性変化が主体で合致しない
ポイント
  • Perthes病=4〜8歳男児、大腿骨頭骨端の阻血性壊死
  • 股関節痛・跛行・膝への関連痛
  • 大腿骨頭すべり症は思春期肥満男子、DDHは乳児期
比較表
小児股関節疾患の好発年齢
疾患好発年齢・特徴
発育性股関節形成不全(DDH)乳児期、臼蓋形成不全・脱臼
単純性股関節炎幼小児、一過性・X線正常
Perthes病4〜8歳男児、骨頭阻血性壊死
大腿骨頭すべり症10〜16歳の肥満男子、骨端すべり
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