学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QP60A015
理由で解く 理学療法士

Zancolli C6B1完全麻痺(残存最下位=手関節背屈ECRL、上腕三頭筋なし)の到達目標は「ベッド柵を用いた起き上がり」。電動車椅子はC4〜C5相当で過小、側方移乗はC7、床からの移乗はC7〜C8で過大。損傷高位別のADL到達目標を対応づけて弁別するのが解法の鍵。
本問は損傷高位(Zancolli四肢麻痺上肢機能分類C6B1完全麻痺)に対応するADL・移動の到達目標を選ぶ問題で、正答は1「起き上がり動作」。C6B1完全麻痺では肩関節・上腕二頭筋(肘屈曲)・手関節背屈(橈側手根伸筋ECRL)が残存する一方、上腕三頭筋(肘伸展)は麻痺し、手指の随意運動もない。この機能レベルでは、ベッド柵への上肢の引っ掛け、手関節背屈に伴うテノデーシス(腱固定)作用、肩外旋+前腕回外で肘を伸展位に固定する骨性ロックを利用して、寝返り〜起き上がりの自立が現実的な目標となる。設問の各選択肢は損傷高位ごとの特徴的目標に対応づけられており、電動車椅子(選択肢3)は自走困難な上位頸髄損傷(C4〜C5)の適応でC6には過小、側方アプローチの移乗(選択肢4)は上腕三頭筋を要するC7、床から車椅子への移乗(選択肢5)はC7〜C8相当と、いずれもC6B1には過大または過小。屋内平地での車椅子駆動(選択肢2)はC6でも達成可能で最も紛らわしいが、より下位のC5を特徴づける目標であり限定的設定でC6B1の潜在能力を過小評価するため、単一の最適目標としては起き上がり動作が選ばれる。
| レベル | 主な残存筋 | 移動・動作目標の目安 |
|---|---|---|
| C5 | 三角筋・上腕二頭筋 | 電動車椅子、手動車椅子は補助必要 |
| C6 | 手関節背屈(ECR) | 起き上がり、手動車椅子平地駆動、テノデーシス把持 |
| C7 | 上腕三頭筋 | プッシュアップ・移乗自立 |
| C8 | 手指屈筋 | ADLほぼ自立 |
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