学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP58A005

理由で解く 理学療法士

QP58A005 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問5
問題
66歳の男性。左下腿切断。30年前からの2型糖尿病で左下肢の閉塞性動脈硬化症のため切断し、下腿義足を製作した。この下腿義足ソケットの種類はどれか。
選択肢
1 KBM式
2 PTB式
3 TSB式
4 吸着式
5 在来式
解答
正解3(TSB式)
解説

断端全表面で荷重を分散するTSB(Total Surface Bearing)式ソケットは、シリコンライナーと併用し局所への圧集中を避ける。糖尿病・末梢循環障害で皮膚が脆弱な断端に適する。図のライナー付きソケットからTSB式と判断する。

下腿義足ソケットは荷重方法で大別される。PTB式は膝蓋腱部を主とした特定部位(耐圧部)での部分荷重、KBM式はPTBを改良し側壁を高くして懸垂性を高めたもの、在来式(差し込み式)は大腿コルセットと支柱で荷重を分担する旧来型である。これに対しTSB式は断端の全表面に均等に荷重を分散する方式で、シリコンライナーやピンロック等の懸垂機構と組み合わせて用いる。本例は糖尿病と閉塞性動脈硬化症を背景に切断された断端で、末梢循環障害と皮膚脆弱性のため局所への圧集中は皮膚損傷・潰瘍のリスクとなる。全表面荷重で圧を分散し、ライナーで断端を保護できるTSB式が適する。図に示されるライナー装着型ソケットはこの特徴に合致する。

✗ 1. 誤り
KBM式
PTBを改良し内外側壁を高くして懸垂性を高めた部分荷重ソケット。全表面荷重ではない
✗ 2. 誤り
PTB式
膝蓋腱を主な耐圧部とする部分荷重ソケットで、脆弱断端では圧が集中しやすい
✓ 3. 正しい
TSB式
断端全表面で荷重を分散し、ライナー併用で圧集中を避ける。糖尿病・循環障害断端に適する
✗ 4. 誤り
吸着式
主に大腿義足で陰圧により懸垂する方式で、下腿標準の分類として本問の該当ではない
✗ 5. 誤り
在来式
大腿コルセットと支柱で荷重を分担する旧来型で、全表面荷重ではない
ポイント
  • TSB=断端全表面荷重・ライナー併用
  • PTBは膝蓋腱中心の部分荷重
  • 循環障害・皮膚脆弱断端は圧分散のTSBが有利
比較表
下腿義足ソケットの荷重方式
ソケット荷重方式特徴
TSB式全表面荷重ライナー併用、圧分散
PTB式部分荷重膝蓋腱を主耐圧部
KBM式部分荷重側壁高く懸垂性向上
在来式分担荷重大腿コルセット+支柱
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 理学療法士
App Store入手