学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP58A004

理由で解く 理学療法士

QP58A004 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問4
問題
NICUに入院中の低出生体重児。在胎週数30週。腹臥位での姿勢を図に示す。この児に対するポジショニングとして適切な肢位はどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 頭部伸展位
2 体幹伸展位
3 肩甲帯前方突出位
4 肩関節外転位
5 股関節内外転中間位
解答
正解3(肩甲帯前方突出位)、5(股関節内外転中間位)
解説

低出生体重児のポジショニングは屈曲・正中位が基本で、肩甲帯前方突出位と股関節内外転中間位が適切。

NICUでの低出生体重児のポジショニングは、子宮内で保たれていた屈曲・正中位・包み込み(containment)を再現することが基本原則である。図の児は腹臥位で頭部を側方に向けてネスト状の支持物に支えられ、手前の上肢は肘屈曲で手を口元へ、下肢は股・膝を屈曲してからだに引き寄せた屈曲・正中位指向の肢位をとっている。この方向性に沿って、肩甲帯を前方に突出させ手を正中/口元へ導く肢位(3)と、股関節を過度に外転させず内外転中間位に保つ肢位(5)が適切である。反対に頭部伸展(1)・体幹伸展(2)・肩関節外転(4)は伸展・伸張を助長し、屈曲位発達を妨げるため不適切である。

✗ 1. 誤り
頭部伸展位
図の児は頭部を側方に向けネストに支持された中間〜軽度屈曲位で、伸展していない。頭部伸展は避けるべき肢位
✗ 2. 誤り
体幹伸展位
図の腹臥位では体幹はやや丸まった屈曲傾向で、伸展位ではない。伸展を助長する肢位は不適切
✓ 3. 正しい
肩甲帯前方突出位
図の手前上肢は肘屈曲し手を口元へ引き寄せ、肩甲帯が前方に突出した屈曲・正中位指向の肢位で適切
✗ 4. 誤り
肩関節外転位
図の上肢は外転せず体幹側へ内転・屈曲している。外転位は肩甲帯後退を招き不適切
✓ 5. 正しい
股関節内外転中間位
図の下肢は股・膝を屈曲しからだへ引き寄せた中間位(過度な外転=カエル肢位ではない)で適切
ポイント
  • 早産児は屈曲・正中位保持が不足し伸展・外転位に崩れる
  • ネスティングで屈曲・正中・containmentを作る
  • 肩甲帯前方突出+股関節内外転中間位が適切
比較表
早産児ポジショニングの適否
肢位方向性適否
肩甲帯前方突出屈曲・正中化適切
股関節内外転中間位過外転の抑制適切
頭部・体幹伸展位伸展助長不適切
肩関節外転位外転助長不適切
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