学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP57P086

理由で解く 理学療法士

QP57P086 臨床医学大要

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午後 問86
問題
高齢者の大腿骨近位部骨折について正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 骨転位は稀である。
3 骨頭壊死は生じない。
4 認知症は危険因子である。
5 発生原因は交通事故が最も多い。
解答
正解4(認知症は危険因子である。)
解説

高齢者の大腿骨近位部骨折は骨粗鬆症を背景とし転倒で生じる。認知症は転倒しやすさを高める危険因子。

大腿骨近位部骨折(頸部・転子部骨折)は、骨粗鬆症の進行した高齢者に立位からの転倒で生じる代表的な脆弱性骨折で、女性に多い。認知症は判断力・注意・バランス能力の低下により転倒リスクを高めるため、明確な危険因子である。転位(骨片のずれ)はしばしばみられ、特に頸部骨折では関節包内で血行が乏しいため骨頭壊死や偽関節を生じうる。発生原因の大多数は屋内外での転倒であり、交通事故ではない。したがって正しいのは『認知症は危険因子である』。

✗ 1. 誤り
男性に多い。
骨粗鬆症が背景のため女性に多い
✗ 2. 誤り
骨転位は稀である。
転位はしばしばみられる。特に頸部骨折で問題となる
✗ 3. 誤り
骨頭壊死は生じない。
頸部骨折では血行障害から骨頭壊死・偽関節を生じうる
✓ 4. 正しい
認知症は危険因子である。
転倒しやすさを高め骨折リスクを増す
✗ 5. 誤り
発生原因は交通事故が最も多い。
原因の大半は転倒である
ポイント
  • 骨粗鬆症+転倒で発生、女性に多い
  • 頸部骨折は骨頭壊死・偽関節のリスク
  • 認知症は転倒・骨折の危険因子
  • 早期手術・早期離床が予後を改善
比較表
大腿骨頸部骨折と転子部骨折
項目頸部骨折(関節包内)転子部骨折(関節包外)
血行乏しい豊富
骨頭壊死・偽関節生じやすい少ない
治療人工骨頭置換等骨接合術
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