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理由で解く 理学療法士

QP57P046 理学療法治療学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午後 問46
問題
心臓リハビリテーションにおいて有酸素運動が勧められる理由として正しいのはどれか。
選択肢
1 乳酸の蓄積
2 除脂肪体重の増加
3 交感神経活動の亢進
4 HDLコレステロールの増加
5 血中カテコラミンの著しい増加
解答
正解4(HDLコレステロールの増加)
解説

有酸素運動は脂質代謝を改善し、抗動脈硬化作用をもつHDLコレステロールを増加させる。交感神経緊張やカテコラミンは低下する。

心臓リハビリテーションで有酸素運動が推奨されるのは、心血管危険因子を改善し予後を良くするためである。有酸素運動は脂質代謝を改善し、コレステロールを肝へ回収する抗動脈硬化的なHDLコレステロールを増加させ、中性脂肪やLDLを低下させる。したがって選択肢4が正しい。適切な強度(嫌気性代謝閾値AT付近)の有酸素運動はむしろ乳酸蓄積を抑える。また運動習慣により安静時・同一負荷時の交感神経活動と血中カテコラミンは低下し、副交感神経が優位となって心拍数・血圧が安定する。除脂肪体重(筋量)の増加は主にレジスタンストレーニングの効果であり、有酸素運動が勧められる主たる理由ではない。

✗ 1. 誤り
乳酸の蓄積
AT付近の有酸素運動はむしろ乳酸蓄積を抑える(誤り)
✗ 2. 誤り
除脂肪体重の増加
主にレジスタンス運動の効果で有酸素運動の主目的でない(誤り)
✗ 3. 誤り
交感神経活動の亢進
有酸素運動は交感神経緊張を低下させ副交感優位にする(誤り)
✓ 4. 正しい
HDLコレステロールの増加
抗動脈硬化作用のあるHDLを増やす有益な効果(正しい=正解)
✗ 5. 誤り
血中カテコラミンの著しい増加
運動習慣で同一負荷時のカテコラミンは低下する(誤り)
ポイント
  • 有酸素運動はHDLコレステロールを増加させ動脈硬化を抑制
  • 交感神経活動・カテコラミンは低下、乳酸蓄積も抑制
  • 除脂肪体重増加は主にレジスタンス運動の効果
比較表
有酸素運動の心血管への効果
指標有酸素運動による変化
HDLコレステロール増加(有益)
交感神経活動・カテコラミン低下
安静時心拍数・血圧低下・安定
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