学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP57A010

理由で解く 理学療法士

QP57A010 理学療法治療学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問10
問題
右側の靴型装具の補正と効果の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ①前足部の回内防止
2 ②踏み返しの改善
3 ③足部横アーチの支持性増強
4 ④中足骨骨頭の免荷
5 ⑤接踵時の衝撃吸収
解答
正解4(④④中足骨骨頭の免荷)
解説

靴型装具は補正部品ごとに力学的効果が決まっている。④は中足骨骨頭のすぐ近位を横切る中足骨バーで、骨頭の免荷が目的である。

①は踵に入れたヒールウェッジで、踵(後足部)の内反・外反を制御する補正であり、前足部の回内を防ぐものではない。②は内側のヒールを前方に延長したトーマスヒールで、内側縦アーチを支持して踵の回内(扁平足)に対応する補正であり、踏み返しとは関係しない。③は前足部の底に入れたソールウェッジで、前足部の回内・回外を制御する補正であって、横アーチの支持を目的とするものではない。④は中足骨骨頭のすぐ近位を斜めに横切る中足骨バー(メタタルサルバー)で、荷重を骨頭より近位の骨幹部で受けさせ、中足骨骨頭を免荷する。⑤は前足部の底を厚く丸く仕上げたロッカーバー(舟底型ソール)で、立脚後期の踏み返しを助ける補正である。したがって補正と効果が正しく対応しているのは④だけである。なお横アーチの支持性増強は靴の中に入れる中足骨パッド、接踵時の衝撃吸収はクッションヒール(SACHヒール)で得られるもので、いずれも図には示されていない。

✗ 1. 誤り
①前足部の回内防止
①は踵のヒールウェッジ。後足部の内反・外反の制御が目的で前足部の回内防止ではない
✗ 2. 誤り
②踏み返しの改善
②は内側ヒールを前方に延ばしたトーマスヒール。内側縦アーチの支持が目的
✗ 3. 誤り
③足部横アーチの支持性増強
③は前足部のソールウェッジ。前足部の回内・回外の制御が目的で横アーチ支持ではない
✓ 4. 正しい
④中足骨骨頭の免荷
④は中足骨骨頭近位を横切る中足骨バー。荷重を骨幹部に移して骨頭を免荷する
✗ 5. 誤り
⑤接踵時の衝撃吸収
⑤は前足部を丸く厚くしたロッカーバー。踏み返しを助ける補正で衝撃吸収ではない
ポイント
  • 中足骨骨頭の免荷=中足骨パッド(骨頭の近位に挿入)
  • 踏み返し改善=ロッカーソール、衝撃吸収=SACHヒール
  • 補正部品と力学的効果を対応づけて理解する
比較表
靴型装具の主な補正と効果
補正部品効果
中足骨パッド中足骨骨頭の免荷
ロッカーソール(船底)踏み返しの改善
内側ソールウェッジ回内の制御
SACHヒール/クッションヒール接踵時の衝撃吸収
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