学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP57A005

理由で解く 理学療法士

QP57A005 理学療法評価学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問5
問題
Danielsらの徒手筋力テストによる頸筋・体幹筋のテストで正しいのはどれか。
図
選択肢
1 頸部伸展段階3
2 体幹回旋段階4
3 体幹屈曲段階3
4 体幹伸展段階3
5 骨盤挙上段階3
解答
正解4(4)
解説

体幹・頸部筋のMMTは段階3と段階4以上を「抵抗の有無」で見分ける。ただし体幹屈曲・回旋では徒手抵抗ではなく上肢の位置で負荷を上げる点に注意する。

Danielsらの徒手筋力テストでは、段階3は重力に抗して全可動域を抵抗なしで動かせること、段階4以上は加えられた抵抗(体幹屈曲・回旋では徒手抵抗の代わりに上肢の位置による負荷)に抗して動かせることで区別する。体幹伸展段階3の図は、腹臥位で上肢を体側に置き、検者が骨盤を固定して胸骨が浮くまで体幹を伸展・保持する場面であり、対象者の運動方向を示す矢印だけで抵抗の矢印がなく、段階3の定義に合致する。頸部伸展の図は顎を突き出して後頭と環椎の間を伸展させる頭部伸展であり、顎を引いたまま頸椎を伸展させる頸部伸展とは対象とする運動が異なる。体幹回旋段階4は背臥位・鉤肢位で両上肢を胸の前で組んだまま回旋しながら起き上がるが、図は上肢を組まず伸ばしており段階3相当の肢位である。体幹屈曲段階3は鉤肢位で上肢を前方へ伸ばし、肩甲骨下角が浮くまで起き上がるのが正しいが、図は下肢伸展位で両腕を胸の前に置いた段階4相当の負荷になっている。骨盤挙上の図では検者が足部を末梢方向へ牽引して抵抗を加えており、抵抗を加えない段階3ではなく段階4以上に相当する。したがって図と段階が正しく対応しているのは体幹伸展段階3だけである。

✗ 1. 誤り
頸部伸展段階3
図は顎を突き出す頭部(後頭-環椎)伸展で、頸椎を伸展させる頸部伸展とは別の運動
✗ 2. 誤り
体幹回旋段階4
段階4は両上肢を胸の前で組んで回旋起き上がり。図は上肢を伸ばした段階3相当の肢位
✗ 3. 誤り
体幹屈曲段階3
段階3は鉤肢位で上肢を前方へ伸ばす。図は下肢伸展位で腕を胸の前に置き段階4相当
✓ 4. 正しい
体幹伸展段階3
腹臥位・上肢体側で抵抗の矢印がなく、重力に抗し全可動域という段階3の定義に合致
✗ 5. 誤り
骨盤挙上段階3
図は検者が足部を末梢方向へ牽引して抵抗を加えており、段階4以上に相当する
ポイント
  • 頸部屈曲は背臥位、頸部伸展・体幹伸展は腹臥位
  • 体幹屈曲(腹直筋)は背臥位で上体を起こす
  • 抵抗部位・上肢の肢位で段階(強・弱)を判定
比較表
頸筋・体幹筋MMTの検査肢位
筋・運動開始肢位主な筋
頸部屈曲背臥位胸鎖乳突筋など
頸部伸展腹臥位頸部伸筋群
体幹屈曲背臥位腹直筋
体幹伸展腹臥位脊柱起立筋
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 理学療法士
App Store入手