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理由で解く 理学療法士

QP56P010 理学療法治療学

出典:第56回理学療法士国家試験(2021)午後 問10
問題
8歳の男児。転倒して橈骨遠位端骨折と診断され、6週間のギプス固定が行われた。固定除去後、関節可動域制限と筋力低下を認めた。物理療法で適切なのはどれか。
選択肢
1 機能的電気刺激
2 極超短波
3 超音波
4 紫外線
5 渦流浴
解答
正解5(渦流浴)
解説

小児の骨折後・固定後には、骨端線(成長軟骨)に影響を与えず温熱と運動を同時に得られる渦流浴が適切。極超短波・超音波は骨端線への影響から小児では避けるのが原則。

8歳の小児では橈骨遠位端に成長軟骨(骨端線)が存在するため、骨端線に熱・機械的影響を及ぼしうる物理療法は避ける。極超短波(マイクロ波)や超音波は成長期の骨端線への影響が懸念され、骨端部・成長軟骨部への照射は禁忌または慎重を要する。渦流浴は温水による温熱効果で軟部組織を伸張しやすくし、水中での自動運動を促して可動域制限・筋力低下の改善に有用で、骨端線への有害作用がなく小児にも安全に用いられる。よって選択肢5が適切。機能的電気刺激は主に麻痺筋の機能的動作再建に用いる手法で本例の目的に合わず、紫外線は主に皮膚・骨代謝(ビタミンD)等が目的で可動域・筋力改善には適さない。

✗ 1. 誤り
機能的電気刺激
麻痺筋の機能的動作再建が主目的で、固定後の拘縮・筋力低下改善の第一選択ではない
✗ 2. 誤り
極超短波
成長期の骨端線への影響が懸念され小児では避ける
✗ 3. 誤り
超音波
骨端線(成長軟骨)への照射は成長障害の懸念があり小児では避ける
✗ 4. 誤り
紫外線
皮膚・ビタミンD代謝等が目的で、可動域・筋力改善には適さない
✓ 5. 正しい
渦流浴
温熱+水中自動運動で拘縮・筋力低下を改善でき、骨端線に安全で小児に適する
ポイント
  • 小児の骨端線(成長軟骨)に配慮した選択が重要
  • 極超短波・超音波は骨端線への影響で小児は避ける
  • 渦流浴=温熱+水中自動運動で拘縮・筋力に有用
  • 温熱と運動を安全に併用できる
比較表
小児・固定後の物理療法選択
手法小児での可否・目的
渦流浴適切(温熱+自動運動、骨端線に安全)
極超短波骨端線への影響で回避
超音波骨端線への影響で回避
紫外線可動域・筋力改善には不適
機能的電気刺激麻痺筋機能再建が主目的で不適
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