学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP56A019

理由で解く 理学療法士

QP56A019 理学療法治療学

出典:第56回理学療法士国家試験(2021)午前 問19
問題
呼吸機能検査、血液ガス検査の結果を示す。この結果の解釈として正しいのはどれか。2つ選べ。〔%VC 54%、FEV1% 82%、静肺コンプライアンス0.09 L/cmH2O(基準値0.15〜0.30)、PaO2 66 Torr、PaCO2 32 Torr、HCO3⁻ 23.0 mEq/L、pH 7.48〕
選択肢
1 気道狭窄
2 肺胞低換気
3 呼吸性アルカローシス
4 拡散障害による高二酸化炭素血症
5 肺コンプライアンスの低下による拘束性換気障害
解答
正解3(呼吸性アルカローシス)、5(肺コンプライアンスの低下による拘束性換気障害)
解説

%VC低下+FEV1%正常+肺コンプライアンス低下は拘束性換気障害を示し、pH↑・PaCO2↓は呼吸性アルカローシスを示す。

換気障害の型はスパイロメトリで判別する。%VC54%(<80%)で肺活量が低下し、FEV1%82%(≧70%)で閉塞はない。これは拘束性換気障害のパターンであり、静肺コンプライアンス0.09(基準0.15〜0.30より低下=肺が硬い)がその機序を裏づける。血液ガスはpH7.48(>7.45でアルカレミア)、PaCO2 32Torr(<35で低下)、HCO3⁻23.0(ほぼ正常)で、換気亢進による呼吸性アルカローシスである。PaO2 66Torrの低下は換気血流不均衡等によるが、PaCO2は低下しており肺胞低換気(PaCO2上昇)や高二酸化炭素血症はない。FEV1%正常のため気道狭窄も否定される。よって正解は『呼吸性アルカローシス』と『肺コンプライアンス低下による拘束性換気障害』。

✗ 1. 誤り
気道狭窄
FEV1% 82%と正常で閉塞性所見がなく否定
✗ 2. 誤り
肺胞低換気
PaCO2は32Torrと低下しており低換気(CO2貯留)はない
✓ 3. 正しい
呼吸性アルカローシス
pH7.48・PaCO2低下で合致
✗ 4. 誤り
拡散障害による高二酸化炭素血症
PaCO2は低下しており高CO2血症はない
✓ 5. 正しい
肺コンプライアンスの低下による拘束性換気障害
%VC低下・コンプライアンス低下で合致
ポイント
  • %VC<80%かつFEV1%≧70%=拘束性換気障害
  • 肺コンプライアンス低下=硬い肺(拘束性)
  • pH↑・PaCO2↓=呼吸性アルカローシス
比較表
換気障害の型と血ガス解釈
指標本症例の値解釈
%VC54%(低下)拘束性
FEV1%82%(正常)閉塞なし
肺コンプライアンス0.09(低下)硬い肺=拘束性
pH / PaCO27.48 / 32呼吸性アルカローシス
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