学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QP55P014
理由で解く 理学療法士

関節リウマチのADL指導は関節保護が原則で、小さな関節に強い力や捻れを集中させず、大きく強い関節へ分散させる。荷物を手で握らず前腕に掛ける図4が正しい。
Steinbrockerのステージ IIIは軟骨と骨の破壊が進んで変形が現れた段階、クラス3は身の回りの動作は可能でも職業・家事などの活動に制限がある段階であり、残った機能を長く保つための関節保護指導が中心となる。関節保護の原則は、小関節より大関節を使う、最も安定した面で力を受ける、変形方向(手指の尺側偏位やMP関節の掌側亜脱臼)へ働く力を避ける、同一肢位の持続や過剰な負荷を避ける、の4点である。図4はバッグを手指で握らず前腕に掛けており、把持による手指小関節への負荷を前腕・肘という大きな関節に移しているため、この原則にかなう。図1は椅子の座面に手掌と手指を押し付けて体重を支えており、手関節とMP関節に強い圧が集中するので、前腕全体で支えるか肘掛けを使うよう指導する。図2はボトルのキャップを握って捻る動作で、手指と手関節に尺側偏位を助長する回旋力が加わるため、オープナーなどの自助具に置き換える。図3は指環に指を入れる普通のはさみで、母指と手指の小関節に反復した負荷がかかるため、握るだけで刃が戻るバネ付きのはさみが望ましい。図5は座面が低く膝が股関節より高くなる椅子で、立ち座りのたびに下肢の関節に大きな負担がかかり、手で押して立ち上がれば手関節にも荷重が加わるので、座面の高い椅子を選ぶ。
| 原則 | 具体例 |
|---|---|
| 大きな関節を使う | 手指でなく前腕・体幹で荷重を受ける |
| 変形を助長しない | 尺側偏位を促す把持・ひねりを避ける |
| 負担を分散 | 自助具・てこ・両手動作を活用 |
| 過用を避ける | 同一肢位の持続・強い把持を避ける |
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