学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP55A043

理由で解く 理学療法士

QP55A043 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問43
問題
慢性腰痛に対する認知行動療法で誤っているのはどれか。
選択肢
1 痛みの有無を頻回に確認する。
2 腰痛の不安を解消する映像を見せる。
3 腰を反らしても痛まない体験を繰り返させる。
4 痛みがあっても行える活動があることを認識させる。
5 適切な身体活動は痛みを増悪させないことを説明する。
解答
正解1(痛みの有無を頻回に確認する。)
解説

慢性腰痛の認知行動療法では痛みへの過度な注目(破局的思考・回避)を減らすことが目的。痛みを頻回に確認すると痛みへの注意が強化され逆効果で誤り。

慢性腰痛では、痛みへの恐怖・破局的思考・活動回避(fear-avoidance)が痛みと能力低下の悪循環を生む。認知行動療法はこの認知・行動パターンを修正し、活動性を高めることを狙う。痛みの有無を頻回に確認する行為は、痛みへの注意・不安を増幅させ回避行動を強化するため、認知行動療法の原則に反する。他の選択肢はいずれも不安軽減、成功体験による恐怖の消去、活動可能性の再認識、活動への安心感付与という認知行動療法の適切なアプローチである。

✓ 1. 誤り
痛みの有無を頻回に確認する。
痛みへの注意・不安を強化し回避行動を助長する不適切な対応(誤=これが答え)
✗ 2. 正しい
腰痛の不安を解消する映像を見せる。
破局的思考・恐怖を軽減する適切な教育(正しい対応)
✗ 3. 正しい
腰を反らしても痛まない体験を繰り返させる。
恐怖の消去(曝露)を促す適切な対応(正しい対応)
✗ 4. 正しい
痛みがあっても行える活動があることを認識させる。
活動性維持を促す適切な対応(正しい対応)
✗ 5. 正しい
適切な身体活動は痛みを増悪させないことを説明する。
安心感を与え活動を促す適切な教育(正しい対応)
ポイント
  • 慢性腰痛=恐怖回避(fear-avoidance)の悪循環
  • 認知行動療法は痛みへの過度な注目を減らし活動性を高める
  • 痛みの頻回確認は注意を強化し逆効果
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