学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第10章 ▸ 実地 / QP55A009
理由で解く 理学療法士
環指・小指〜前腕内側の感覚はC8〜T1(尺側)領域。この2根が合してできる下神経幹への浸潤で説明できる。肺尖部がん(Pancoast腫瘍)は下位腕神経叢を侵しやすい。
肺尖部に生じた腫瘍(Pancoast腫瘍)は解剖学的位置関係から、腕神経叢のうち最下部を走る下神経幹(C8・T1由来)を直接浸潤しやすい。訴えである環指・小指の尺側と前腕中央〜内側の感覚は、C8(手部尺側)およびT1(前腕内側)のデルマトーム/末梢神経支配に一致する。C8とT1の神経根はまず合流して下神経幹を形成するため、この単一の浸潤部位で環指・小指と前腕内側の両症状を包括的に説明できる。したがって浸潤部位は下神経幹が最も適切である。臨床的には下位腕神経叢麻痺(Klumpke型)として手内在筋の障害や尺側優位の感覚障害を呈し、交感神経(星状神経節)が侵されればHorner症候群を合併する。
| 構成 | 由来 | 主な支配領域 |
|---|---|---|
| 上神経幹 | C5・C6 | 肩・上腕外側 |
| 中神経幹 | C7 | 前腕背側中央 |
| 下神経幹 | C8・T1 | 手・前腕の尺側(内側) |
| 外側神経束 | C5〜C7 | 前腕外側(筋皮・正中神経外側根) |
| 後神経束 | C5〜T1 | 上肢背側(橈骨・腋窩神経) |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。