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理由で解く 理学療法士

QP54P014 理学療法評価学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問14
問題
40歳の男性。長時間の立位により右下肢の疼痛が生じるようになったため受診し腰椎椎間板ヘルニアと診断された。右の片脚立位で踵の挙上ができなかった。重度の感覚鈍麻が疑われる部位はどれか。
選択肢
1
2
3
4
5
解答
正解4(4)
解説

片脚での踵挙上(つま先立ち)不能は下腿三頭筋筋力低下=S1神経根障害を示唆し、感覚障害は足部外側〜小趾側(S1デルマトーム)に及ぶ。

踵の挙上(heel raise/つま先立ち)は下腿三頭筋の底屈力で行われ、これはS1神経根が主に支配する。片脚での踵挙上不能はS1神経根障害を強く示唆する(L5S1椎間板ヘルニアで頻度が高い)。したがって感覚鈍麻もS1デルマトームに一致するはずで、これは下腿後面から足部外側、踵、第5趾(小趾)側に分布する。図で足部外側〜小趾側を指す番号(正答4)がS1領域に相当する。神経根ごとの運動・感覚・反射の対応(S1=底屈・足部外側・アキレス腱反射)を押さえておくことが重要。

✗ 1. 誤り
本問は図中の身体部位を示す番号を選ぶ形式で、正答は足部外側〜小趾側(S1デルマトーム)を指す番号4。踵挙上不能(下腿三頭筋・S1)と一致する。L4(下腿内側〜内果)、L5(下腿外側〜足背・母趾)、S1(足部外側〜小趾・踵)のデルマトームの違いから、S1領域を選ぶ。
✗ 2. 誤り
②は下腿前面のやや内側でL4領域。S1の感覚支配領域ではない
✗ 3. 誤り
③は内果付近でL4領域にあたり、S1の感覚支配領域ではない
✓ 4. 正しい
④は足の外側縁(小趾側)でS1デルマトームに一致。片脚での踵挙上不能=下腿三頭筋(S1)の筋力低下と対応する
✗ 5. 誤り
⑤は足背の母趾側でL5領域。L5障害では足背〜母趾の感覚が障害されるが、本例の踵挙上不能はS1障害を示す
ポイント
  • 踵挙上(底屈)不能=S1神経根障害
  • S1デルマトーム=足部外側・小趾・踵
  • L5は足背・母趾、S1は足部外側で鑑別
比較表
下肢神経根の目安
神経根運動/感覚
L4前脛骨筋・膝蓋腱反射/下腿内側
L5長母趾伸筋・背屈/足背・母趾
S1下腿三頭筋・底屈・アキレス腱反射/足部外側・小趾
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