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理由で解く 理学療法士

QP54A039 理学療法治療学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問39
問題
筋力増強トレーニングの効果で正しいのはどれか。
選択肢
1 自動介助運動では効果は得られない。
2 筋肥大が生じるまで効果は得られない。
3 最大抵抗を用いれば月1回の運動で効果が得られる。
4 等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。
5 最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる。
解答
正解4(等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。)
解説

等運動性(アイソキネティック)運動には速度特異性があり、トレーニングした角速度付近で最も大きな筋力増強効果が得られる。

筋力トレーニングの効果には『特異性の原則』が働く。等運動性運動では速度特異性(velocity specificity)があり、トレーニングに用いた運動速度(角速度)付近で最も大きな筋力向上が得られ、他の速度への転移は限定的である。筋力増強には過負荷の原則(overload principle)が必要で、一般に最大筋力の約60%以上の負荷が求められるため、極端に弱い抵抗を回数だけ増やしても筋力増強効果は乏しい。また筋力向上の初期には筋肥大に先行して神経系の適応(動員される運動単位や発火頻度の増加)が起こるため、筋肥大が生じる前から筋力は増大する。運動頻度も重要で、月1回では刺激が不足する。

✗ 1. 誤り
自動介助運動では効果は得られない。
筋力が弱い段階では自動介助運動でも筋力増強効果が得られる
✗ 2. 誤り
筋肥大が生じるまで効果は得られない。
初期は神経系の適応により筋肥大前から筋力が向上する
✗ 3. 誤り
最大抵抗を用いれば月1回の運動で効果が得られる。
月1回では頻度が不足し十分な効果は得られない
✓ 4. 正しい
等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。
等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる:速度特異性により正しい
✗ 5. 誤り
最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる。
最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる:過負荷の原則を満たさず、極端に弱い負荷では効果が乏しい
ポイント
  • 等運動性運動=速度特異性
  • 過負荷の原則(概ね60%1RM以上)
  • 初期は神経系適応で筋力向上
  • 適切な頻度が必要
比較表
筋力トレーニングの原則
原則内容
特異性訓練した速度・様式で効果大
過負荷一定以上の負荷が必要
神経系適応筋肥大前から筋力向上
頻度適切な反復・頻度が必要
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