学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP54A020

理由で解く 理学療法士

QP54A020 理学療法治療学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問20
問題
図に示す姿勢のうち、労働災害予防を目的とした動作指導で適切な作業姿勢はどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解5(5)
解説

低所での作業や物の取り扱いは腰を曲げず膝を折って身体を低くし体幹を起こすのが原則で、片膝立ちの図5が腰痛(労働災害)予防に適切な姿勢である。

労働災害の代表である腰痛の予防では、低い位置での作業や物の取り扱いの際に「腰を曲げる」のではなく、膝・股関節を曲げて身体全体を低くし、体幹(腰椎)をできるだけ起こして対象に近づくことが基本原則である。図5は片膝を床につけて身体を落とし、体幹を起こしたまま低所の引き出しで作業しており、この原則にかなう適切姿勢である。これに対し、図2(机拭き)と図4(箱の持ち上げ)は膝を伸ばしたまま腰から前屈しており腰椎への剪断・圧迫負荷が大きい不良姿勢、図1は作業を伴わない安静座位、図3は直立位での棚作業で、いずれも低所作業時の適切姿勢を示していない。したがって適切な作業姿勢は5である。

✗ 1. 誤り
1
折りたたみ椅子に体幹を起こして座り、両手を大腿に置くだけで作業動作を伴わない。低所作業・物の取り扱いにおける適切姿勢の例ではない
✗ 2. 誤り
2
膝を伸ばしたまま腰から体幹を前傾させて机上を拭いており、腰椎屈曲による負担が大きい不良姿勢
✗ 3. 誤り
3
直立位で腕を前方に伸ばし棚へ物を出し入れするだけで、身体を低くする工夫はなく低所作業の適切姿勢を示す図ではない
✗ 4. 誤り
4
膝をほぼ伸ばしたまま腰を曲げて床の箱に手を伸ばしており、腰椎に大きな負担がかかる典型的な不良な持ち上げ姿勢
✓ 5. 正しい
5
膝を折って身体全体を低くし、体幹(腰椎)を起こしたまま低い引き出しで作業しており、腰部への負担を抑えた適切な作業姿勢
ポイント
  • 膝を曲げ腰を落として重心を下げる
  • 荷物を体幹に近づけモーメントアームを短縮
  • 背中を伸ばし下肢の力で持ち上げる(腰を丸めない・ひねらない)
比較表
重量物挙上のボディメカニクス
要素適切な動作
下肢膝を曲げ、股・膝の伸展で持ち上げる
荷物の位置体幹に近づける
体幹背筋を伸ばし、前屈・ひねりを避ける
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