学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QP54A016
理由で解く 理学療法士

前腕外側+母指〜環指掌側の感覚障害は外側神経束(筋皮神経+正中神経外側根)損傷を示し、上腕二頭筋(筋皮神経)と円回内筋(正中神経)が筋力低下する。
図は腕神経叢の模式図で、右側にC5〜T1の神経根、上部に損傷部位を示す太い黒棒がある。設問の感覚障害は「前腕外側〈橈側〉」と「手掌側の母指〜環指」で、それぞれ外側前腕皮神経(筋皮神経の枝)と正中神経の感覚支配領域に一致する。両者を同時に生じる損傷部位は、これらの神経を分岐する外側神経束である。外側神経束は上神経幹・中神経幹の前枝が合流したもので、筋皮神経(上腕二頭筋・上腕筋・烏口腕筋)と正中神経の外側根(円回内筋・橈側手根屈筋など)を送る。したがって筋皮神経支配の上腕二頭筋と、正中神経外側根支配の円回内筋に筋力低下が生じる。一方、三角筋(腋窩神経)と上腕三頭筋(橈骨神経)は後神経束由来、小指外転筋(尺骨神経)は内側神経束由来であり、いずれも損傷部位から外れるため温存される。三角筋がC5・C6由来でありながら障害されない点が、損傷が上神経幹ではなく外側神経束であることを示す鍵となる。
| 神経束 | 主な神経 | 代表筋 |
|---|---|---|
| 外側束 | 筋皮神経・正中神経外側根 | 上腕二頭筋・円回内筋 |
| 後束 | 腋窩神経・橈骨神経 | 三角筋・上腕三頭筋 |
| 内側束 | 尺骨神経・正中神経内側根 | 小指外転筋・手内筋 |
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