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理由で解く 理学療法士

QP53A041 理学療法治療学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問41
問題
脊髄小脳変性症の患者で、歩行可能であるが伝い歩きが主であり、方向転換時に不安定となってしまう場合の歩行補助具として適切なのはどれか。
選択肢
1 T字杖
2 歩行車
3 交互型歩行器
4 ウォーカーケイン
5 ロフストランド杖
解答
正解2(歩行車)
解説

脊髄小脳変性症は体幹・四肢の失調が主体で、動的バランス(特に方向転換)が不安定。支持基底面が広く安定性が高く、押して進める歩行車が最適。

脊髄小脳変性症では小脳性運動失調により、歩行時のふらつき・ワイドベース歩行・方向転換時の動揺が生じる。杖類は上肢で操作するため、失調患者では杖自体を安定して扱えず、かえって不安定になりやすい。持ち上げて運ぶタイプの歩行器や交互型歩行器も、その持ち上げ・操作の局面でバランスを崩しやすい。四輪の歩行車(シルバーカー・歩行車)は支持基底面が広く、持ち上げる必要がなく体重を預けながら押して進めるため、方向転換を含む動的バランスを補助でき、失調患者に適する。

✗ 1. 誤り
T字杖
片手保持で支持基底面が狭く、失調による動揺を制御できない
✓ 2. 正しい
歩行車
支持基底面が広く持ち上げ不要で体重を預けて押し進められ、方向転換時の安定性が高い
✗ 3. 誤り
交互型歩行器
左右を交互に持ち上げ操作するため失調患者にはバランス保持が困難
✗ 4. 誤り
ウォーカーケイン
ウォーカーケイン(多脚杖):接地面は広いが片手保持で失調の動揺を抑えきれない
✗ 5. 誤り
ロフストランド杖
前腕支持の杖だが片側支持で失調患者には不安定
ポイント
  • 脊髄小脳変性症=小脳性失調でワイドベース・方向転換不安定
  • 失調には支持基底面が広く持ち上げ不要の歩行車が適する
  • 杖類は上肢操作を要し失調患者では不安定
比較表
歩行補助具の安定性と適応
補助具支持性主な適応
T字杖軽度の片麻痺・下肢筋力低下
ロフストランド杖低〜中長期片手支持
歩行器(交互/固定)中〜高持ち上げ可能な体力・上肢機能がある例
歩行車(四輪)失調・持久力低下、方向転換の安定が必要な例
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