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理由で解く 理学療法士

QP53A035 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問35
問題
慢性閉塞性肺疾患の身体所見でみられやすいのはどれか。
選択肢
1 乾性咳嗽
2 呼吸音低下
3 肺野打診での濁音
4 胸郭柔軟性の増加
5 胸部聴診での捻髪音
解答
正解2(呼吸音低下)
解説

COPDでは肺の過膨張と気流制限により呼吸音が減弱・低下する。打診は過共鳴音、胸郭は樽状で柔軟性が低下する。

COPD(主に肺気腫・慢性気管支炎)は末梢気道の閉塞と肺胞破壊による気流制限を特徴とする。肺胞破壊と過膨張のため換気量が低下し空気の貯留が増えるので、聴診では呼吸音が全般に低下・減弱する。含気過剰のため打診では過共鳴音(鼓音様)となり濁音ではない。慢性の過膨張で胸郭は樽状となり可動性・柔軟性は低下する。咳は喀痰を伴う湿性咳嗽が多く、捻髪音(fine crackles)は間質性肺炎など線維化病変で聴かれる所見であり、COPDの典型ではない。

✗ 1. 誤り
乾性咳嗽
COPDは気道分泌増加により喀痰を伴う湿性咳嗽が多い
✓ 2. 正しい
呼吸音低下
肺の過膨張と気流制限で呼吸音が減弱・低下する
✗ 3. 誤り
肺野打診での濁音
含気過剰のため過共鳴音となり、濁音は無気肺・胸水などで生じる
✗ 4. 誤り
胸郭柔軟性の増加
過膨張で樽状胸郭となり柔軟性は低下する
✗ 5. 誤り
胸部聴診での捻髪音
fine cracklesは間質性肺炎・肺線維症で聴かれる
ポイント
  • COPD=気流制限+肺過膨張
  • 呼吸音低下・呼気延長
  • 打診で過共鳴音、樽状胸郭で柔軟性低下
  • 捻髪音は間質性肺炎の所見
比較表
COPDと間質性肺疾患の身体所見の対比
所見COPD間質性肺疾患
呼吸音低下・減弱比較的保たれる
打診音過共鳴音正常〜
副雑音笛音(wheeze)捻髪音(fine crackles)
胸郭樽状・柔軟性低下比較的正常
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