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理由で解く 理学療法士

QP53A033 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問33
問題
膝前十字靱帯損傷と合併して損傷しやすい部位はどれか。
選択肢
1 外側側副靱帯
2 後十字靱帯
3 後半月大腿靱帯
4 膝蓋腱
5 内側半月板
解答
正解5(内側半月板)
解説

前十字靱帯(ACL)損傷は内側側副靱帯・内側半月板とともに損傷しやすく、この三者合併を不幸の三徴(unhappy triad)と呼ぶ。

ACL損傷はスポーツ活動中の膝外反・下腿外旋・非接触の急停止などで起こる。この受傷肢位では内側側副靱帯(MCL)と、MCLに強固に付着する内側半月板が同時に牽引・圧迫ストレスを受けやすい。ACL・MCL・内側半月板の三者が同時損傷する典型パターンをO'Donoghueの不幸の三徴という。選択肢のうち合併しやすいのは内側半月板であり、ACL損傷の慢性期には脛骨前方不安定性の反復で内側半月板後角損傷が二次的に増える点も臨床的に重要である。

✗ 1. 誤り
外側側副靱帯
内反ストレスで損傷し、ACLの典型合併損傷ではない
✗ 2. 誤り
後十字靱帯
脛骨前方からの打撃(ダッシュボード損傷)などACLとは逆機序で単独損傷が多い
✗ 3. 誤り
後半月大腿靱帯
外側半月板後角と大腿骨をつなぐ小靱帯でACLの代表的合併損傷ではない
✗ 4. 誤り
膝蓋腱
ジャンプ動作の伸展機構障害(膝蓋腱炎・断裂)でACLとは別機序
✓ 5. 正しい
内側半月板
MCLと連続し外反・外旋ストレスでACLと同時に損傷しやすい=不幸の三徴
ポイント
  • 不幸の三徴=ACL+MCL+内側半月板
  • 受傷機転は膝外反+下腿外旋
  • 内側半月板はMCLに付着し同時損傷しやすい
  • ACL慢性不安定性で内側半月板後角損傷が増加
比較表
膝靱帯損傷の代表的受傷機転
損傷部位主な受傷機転
前十字靱帯(ACL)外反・下腿外旋・急停止(非接触)
後十字靱帯(PCL)脛骨近位前方への打撃
内側側副靱帯(MCL)膝外反ストレス
内側半月板外反+回旋(ACL・MCLと合併)
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