学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP53A002

理由で解く 理学療法士

QP53A002 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問2
問題
心電図①〜⑤を図に示す。心電図と所見の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 ① ― 心房細動
2 ② ― 洞性徐脈
3 ③ ― 心室性期外収縮
4 ④ ― 心房性期外収縮
5 ⑤ ― 発作性上室性頻拍
解答
正解3(③ ― 心室性期外収縮)、4(④ ― 心房性期外収縮)
解説

期外収縮はQRS幅で鑑別し、③の幅広QRS早期収縮=心室性(PVC)、④の幅の狭いQRS早期収縮=心房性(PAC)が正しい組合せ。

期外収縮はQRS幅で発生源を鑑別する。③では、整った細いQRSの基本調律の途中に、前後と全く形の異なる幅広く変形した深い下向きのQRS波が早期に出現している。心室内で異所性に発生した興奮は正常伝導路を通らず心筋を直接伝わるためQRS幅が広くなり、これは心室性期外収縮(PVC)に一致する。一方④では、基本の細い(上室性)QRSの間に、幅の狭いnarrow QRSの早期拍が割り込む。心房で発生した早期興奮は房室結節以下を正常に伝導するためQRS幅は狭く保たれ、これは心房性期外収縮(PAC)に一致する。したがって「③-心室性期外収縮」「④-心房性期外収縮」の2組が正しい。他方、②は速く規則的な細いQRS連続で洞性徐脈(疎な波形)ではなく、⑤はP波を伴う正常レートの洞調律様で発作性上室性頻拍(narrow QRSの高頻度)ではなく、①も密な変形波→休止→整った波という経過で絶対性不整+P波消失の心房細動像とは言えず、いずれも組合せが一致しない。

✗ 1. 誤り
① ― 心房細動
この段は冒頭の密な変形波の連なりの後に休止をはさみ整った波が続く経過で、絶対性不整とP波消失を示す心房細動の典型像ではないため、組合せは誤り
✗ 2. 誤り
② ― 洞性徐脈
この段は細いQRSが短いRR間隔で速く規則的に並び、<60/分の疎な波形ではないため、洞性徐脈との組合せは誤り
✓ 3. 正しい
③ ― 心室性期外収縮
整った細いQRSの調律の中に、幅広く変形した深い下向きのwide QRSが早期に出現しており、心室性期外収縮(PVC)の所見と一致する
✓ 4. 正しい
④ ― 心房性期外収縮
細い(上室性)QRSの基調に、幅の狭いnarrow QRSの早期拍が割り込んでおり、③のwide QRSとは異なる心房性期外収縮(PAC)の所見と一致する
✗ 5. 誤り
⑤ ― 発作性上室性頻拍
この段はP波を伴う細いQRSが正常レートで整列する洞調律様で、150〜250/分のnarrow QRS頻拍ではないため、発作性上室性頻拍との組合せは誤り
ポイント
  • PVC=先行P波なし・幅広QRS・代償性休止
  • PAC=早期の変形P波・正常幅QRS
  • 心房細動=P波消失・RR絶対不整
比較表
期外収縮の心電図鑑別
所見先行P波QRS幅休止期
心室性期外収縮(PVC)なし幅広(≧0.12秒)代償性
心房性期外収縮(PAC)あり(変形・早期)正常非代償性
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