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理由で解く 理学療法士

QP52P085 臨床医学大要

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問85
問題
上腕骨顆上骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 老年期に多い。
2 原則として手術を行う。
3 外反肘を生じることが多い。
4 前腕の循環不全を生じやすい。
5 肘関節屈曲位での受傷が多い。
解答
正解4(前腕の循環不全を生じやすい。)
解説

上腕骨顆上骨折は小児に最多の肘関節骨折。伸展型が大半で、上腕動脈損傷・腫脹によるフォルクマン拘縮(前腕の循環不全)が重大合併症。遺残変形は内反肘が典型。

上腕骨顆上骨折は5〜10歳の小児に好発する肘の骨折で、転倒時に肘伸展位で手をついて受傷する伸展型が約95%を占める。骨折部前方を走る上腕動脈が損傷・圧迫されたり、腫脹・過度の屈曲位固定で前腕コンパートメント内圧が上昇すると、前腕の循環不全からVolkmann拘縮(阻血性拘縮)をきたす重大合併症がある(4が正しい)。橈骨・正中・尺骨神経麻痺も生じうる。治療は転位が軽度なら徒手整復・ギプス固定だが転位例には経皮ピンニングを行い、必ずしも観血的手術が原則ではない。遺残変形は内反肘(内反変形)が典型で、外反肘ではない。

✗ 1. 誤り
老年期に多い。
小児(学童期)に最も多い骨折である
✗ 2. 誤り
原則として手術を行う。
転位が軽度なら保存的整復・固定。転位例は経皮ピンニングを行うが、常に観血手術が原則ではない
✗ 3. 誤り
外反肘を生じることが多い。
遺残変形は内反肘が典型で、外反肘ではない
✓ 4. 正しい
前腕の循環不全を生じやすい。
上腕動脈損傷・腫脹によりVolkmann拘縮(阻血性拘縮)をきたす
✗ 5. 誤り
肘関節屈曲位での受傷が多い。
肘伸展位で手をついて受傷する伸展型が大半
ポイント
  • 小児(学童期)に最多の肘骨折
  • 伸展型が約95%(肘伸展位で受傷)
  • 重大合併症=Volkmann拘縮(前腕循環不全)・神経麻痺
  • 遺残変形は内反肘
比較表
上腕骨顆上骨折のポイント
項目内容
好発年齢小児(5〜10歳)
受傷機転肘伸展位で手をつく(伸展型が大半)
重大合併症Volkmann拘縮、神経麻痺(橈骨・正中・尺骨)
遺残変形内反肘
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