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理由で解く 理学療法士

QP52P040 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問40
問題
転位のない大腿骨転子部骨折に対する観血的整復固定術後の理学療法として優先度の低いのはどれか。
選択肢
1 早期からの歩行練習
2 脱臼予防肢位の指導
3 早期からの ROM 練習
4 大腿四頭筋の等尺性運動
5 足関節の自動的底背屈運動
解答
正解2(脱臼予防肢位の指導)
解説

転子部骨折の観血的整復固定術(骨接合)は関節を置換しないため脱臼リスクがなく、脱臼予防肢位の指導は優先度が低い。

大腿骨転子部骨折に対する観血的整復固定術(髄内釘やスライディングヒップスクリューによる骨接合)は、自分の股関節を温存する手術であり、人工股関節置換術と異なり脱臼のリスクがない。したがって脱臼予防肢位の指導は不要で優先度が低い。転位のない安定型では術後早期からの荷重・歩行練習、可動域練習、大腿四頭筋の等尺性運動、足関節の自動運動(下腿筋ポンプによる深部静脈血栓症予防)が優先される。なお脱臼予防肢位の指導は、後方アプローチの人工股関節全置換術後(屈曲・内転・内旋の禁忌)に重要となる。

✗ 1. 誤り
早期からの歩行練習
安定型では早期荷重・歩行が推奨され優先度が高い
✓ 2. 正しい
脱臼予防肢位の指導
骨接合術では脱臼リスクがなく不要。優先度が低い
✗ 3. 誤り
早期からの ROM 練習
拘縮予防のため早期から重要
✗ 4. 誤り
大腿四頭筋の等尺性運動
筋力低下予防として早期から実施
✗ 5. 誤り
足関節の自動的底背屈運動
下腿筋ポンプでDVT予防に有用
ポイント
  • 転子部骨折の骨接合術は脱臼リスクなし→脱臼予防肢位指導は不要
  • 脱臼予防肢位指導は人工股関節置換術後(特に後方アプローチ)で重要
  • 術後早期から荷重・ROM・等尺性運動・足関節運動(DVT予防)
比較表
股関節手術と脱臼予防の必要性
手術脱臼リスク/予防肢位指導
転子部骨折の骨接合術なし(指導は優先度低)
人工股関節全置換術(後方進入)あり(屈曲・内転・内旋を禁忌指導)
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