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理由で解く 理学療法士

QP52P039 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問39
問題
慢性閉塞性肺疾患のADL動作で最も息切れが生じやすいのはどれか。
選択肢
1 食事
2 排尿
3 歯磨き
4 洗髪
5 ズボンの着脱
解答
正解4(洗髪)
解説

上肢を肩より高く挙上する洗髪は、呼吸補助筋が使えず胸郭固定も外れるため最も息切れが生じやすい。

COPDでは上肢を肩の高さより挙上する動作で息切れが強くなる。上肢挙上位では、通常は呼吸補助筋として働く大胸筋・僧帽筋などが上肢の保持に動員され胸郭を固定する役割を失うため、換気効率が低下する。加えて上肢挙上で腹圧・胸郭運動が制限され、動作中に息こらえが起きやすい。選択肢のうち洗髪は両上肢を頭上まで挙上して持続的に保持する動作であり、最も息切れを誘発しやすい。指導では上肢挙上・反復・息こらえを避け、呼気に合わせて動作し休息を挟むことが重要である。

✗ 1. 誤り
食事
上肢挙上は肩より低く、負荷は比較的小さい
✗ 2. 誤り
排尿
上肢挙上を伴わず息切れは生じにくい
✗ 3. 誤り
歯磨き
上肢を用いるが挙上は肩より低く、洗髪ほどではない
✓ 4. 正しい
洗髪
両上肢を頭上に挙上保持し、呼吸補助筋が使えず最も息切れが強い
✗ 5. 誤り
ズボンの着脱
前屈で腹部が圧迫され息苦しさはあるが、上肢挙上動作の洗髪ほどではない
ポイント
  • 上肢挙上動作(洗髪・洗濯物干し)で息切れが強い
  • 上肢挙上で呼吸補助筋が動員され胸郭固定が失われる
  • 指導:息こらえ回避・呼気に合わせた動作・休息の挿入
比較表
COPDで息切れを生じやすい動作要素
動作要素息切れとの関係
上肢挙上(肩より上)強い(洗髪・洗濯物干し)
反復・持続動作強い
息こらえを伴う動作強い(排便・重量物)
前屈(腹部圧迫)やや強い
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