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理由で解く 理学療法士

QP52P030 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問30
問題
骨盤帯付長下肢装具の適合判定で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨盤帯は側方では腸骨稜と上前腸骨棘の間に設置する。
2 下腿半月上縁は腓骨頭下端の直下である。
3 股継手軸は前額面で小転子より2cm上方を通る。
4 膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点を通る。
5 足継手軸は前額面で内果中央を通る。
解答
正解4(膝継手軸は矢状面で膝の前後径の前1/2の点と後方1/3の点の中間点を通る。)
解説

膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点、すなわち中央よりやや後方を通す。他の4つは基準となる骨指標がずれている。

下肢装具の適合判定は、各継手軸を生体の関節運動軸に一致させることと、半月や帯が神経や骨突起を圧迫しないことが基本になる。膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点、つまり中央よりやや後方を通す。これが膝の生理的な運動軸に近く、立脚期に膝が伸展位で安定しやすいため、選択肢4が正しい。骨盤帯の側方部は腸骨稜と大転子の間に収めるもので、上前腸骨棘との間ではない。下腿半月の上縁は総腓骨神経の圧迫を避けるため腓骨頭下端よりさらに下方に置く必要があり、下端の直下では腓骨神経麻痺を招く危険がある。股継手軸は前額面で大転子の上方を基準にとるもので、小転子から2cm上方という基準は用いない。足継手軸は前額面で内果の下端を通し、内果中央では距腿関節の運動軸より高くなってしまう。したがって正しいのは選択肢4である。

✗ 1. 誤り
骨盤帯は側方では腸骨稜と上前腸骨棘の間に設置する。
骨盤帯の側方は腸骨稜と大転子の間に収める。上前腸骨棘は基準にしない
✗ 2. 誤り
下腿半月上縁は腓骨頭下端の直下である。
総腓骨神経の圧迫を避け腓骨頭下端よりさらに下方に置く。直下は不適
✗ 3. 誤り
股継手軸は前額面で小転子より2cm上方を通る。
股継手軸は前額面で大転子の上方が基準。小転子より2cm上方ではない
✓ 4. 正しい
膝継手軸は矢状面で膝の前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間点を通る。
前後径の1/2の点と後方1/3の点の中間=中央やや後方が膝継手軸の基準で正しい
✗ 5. 誤り
足継手軸は前額面で内果中央を通る。
足継手軸は内果の下端を通す。内果中央では運動軸より高くなり不適
ポイント
  • 膝継手軸=前後径の前1/2と後1/3の中間(やや後方)
  • 骨盤帯側方=腸骨稜と大転子の間
  • 足継手軸=内果下端/下腿半月上縁は腓骨頭を避ける
比較表
下肢装具継手軸の適合基準
部位基準
骨盤帯側方腸骨稜と大転子の間
股継手軸大転子の上方
膝継手軸前後径の前1/2と後1/3の中間
足継手軸内果の下端
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