学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QP52P012
理由で解く 理学療法士

運動失調は「小脳性か深部感覚(脊髄後索)性か」をまず鑑別する。眼振・構音障害・測定異常があり、深部感覚障害なし・Romberg陰性なら小脳性。小脳性協調運動障害には同時収縮を促すrhythmic stabilization(PNF)が適し、視覚代償を用いるFrenkel体操は深部感覚性失調向けで眼振を伴う小脳性には不適。Epley法はBPPV治療で混同しない。
検査所見(注視方向性眼振・構音障害・鼻指鼻試験の測定異常)に加え、関節位置覚障害なし・Romberg徴候なし、歩隔がやや広く前後方向へ振り子様に揺れる歩容から、本症例は深部感覚性(脊髄性)ではなく小脳性の協調運動障害と判断できる。眼振を伴う協調運動障害は小脳・前庭系の障害で生じ、深部感覚が保たれRomberg陰性である点が小脳性の特徴である。小脳性運動失調では体幹・四肢の同時収縮(co-contraction)による安定化が有効であり、動筋と拮抗筋の交互の等尺性収縮を繰り返すPNFのrhythmic stabilizationが協調性改善に適する。したがって公式正答[2]が正しい。他肢は、1と3が協調性改善を主目的としない運動(持久力・伸張)、4は脊髄後索性失調向けで視覚代償を用いるため眼振のある小脳性には不向き、5はBPPVの治療で本病態と無関係である。
| 型 | 特徴所見 | 代表的アプローチ |
|---|---|---|
| 小脳性 | 眼振・構音障害・測定異常、位置覚正常、Romberg陰性 | rhythmic stabilization、重錘負荷、弾性緊縛帯 |
| 感覚(脊髄)性 | 位置覚障害、Romberg陽性、視覚代償で改善 | Frenkel体操、視覚フィードバック |
| 前庭性 | 回転性めまい、頭位性眼振 | 前庭リハ、Epley法(BPPV) |
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