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理由で解く 理学療法士

QP52P008 理学療法評価学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問8
問題
14歳の女子。第5胸椎を頂椎とする側弯症。Cobb角は18度である。体幹前屈時の様子を図に示す。正しいのはどれか。
図
選択肢
1 右凸の側弯である。
2 手術療法の適応である。
3 側弯体操で矯正可能である。
4 Boston型装具の適応である。
5 第5胸椎の棘突起は凸側へ回旋している。
解答
正解1(右凸の側弯である。)
解説

前屈テストで肋骨隆起が出た側が凸側である。Cobb角18度は装具にも手術にも達しない軽度で、経過観察の段階にあたる。

思春期特発性側弯症の典型例で、前屈テスト(Adams forward bend test)の所見とCobb角による治療方針が問われている。前屈させて背部を後方から観察すると、椎体が凸側へ回旋して同じ側の肋骨が後方へ押し出されるため、凸側に肋骨隆起(rib hump)が生じる。図では向かって左、すなわち患者の右側の背部が高く盛り上がっており、右凸の側弯と判定できる。Cobb角18度は軽度で、装具療法の目安であるおおむね25〜40度にも、手術の目安であるおおむね40〜50度以上にも達しておらず、この時期は定期的な経過観察が基本となる。側弯体操などの運動療法は柔軟性や姿勢の保持を目的とするもので、弯曲そのものを矯正する力はない。また椎体が凸側へ回旋するのに伴い、後方へ突出する棘突起は逆に凹側を向く。したがって「第5胸椎の棘突起は凸側へ回旋している」は誤りであり、正しいのは選択肢1である。

✓ 1. 正しい
右凸の側弯である。
前屈時に患者の右背部が隆起している。肋骨隆起のある側が凸側なので右凸である
✗ 2. 誤り
手術療法の適応である。
手術の目安はおおむねCobb角40〜50度以上。18度は適応にならない
✗ 3. 誤り
側弯体操で矯正可能である。
側弯体操は柔軟性や姿勢の保持が目的で、弯曲そのものは矯正できない
✗ 4. 誤り
Boston型装具の適応である。
装具療法の目安はおおむねCobb角25〜40度。18度は経過観察でよい
✗ 5. 誤り
第5胸椎の棘突起は凸側へ回旋している。
椎体は凸側へ回旋するが、棘突起は逆に凹側を向く。凸側への回旋ではない
ポイント
  • Adams前屈テストで隆起する側=凸側
  • Cobb角の目安:<25度 経過観察/25〜40度 装具/40〜50度以上 手術
  • 椎体は凸側へ回旋、棘突起は凹側へ回旋する
比較表
特発性側弯症のCobb角と治療方針の目安
Cobb角対応
25度未満経過観察(定期的な計測)
25〜40度(成長期)装具療法
40〜50度以上手術療法を検討
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